日本基督教団 世界宣教委「平和を求める祈り―ウクライナとロシアを覚えて―」で応答

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国内のプロテスタント教派では最多の教会が属する日本基督教団(石橋秀雄総会議長=写真)世界宣教委員会は3月2日、「平和を求める祈り―ウクライナとロシアを覚えて―」を公式サイトで発表した。

ペトロの手紙一3章11節「悪から遠ざかり、善を行い、平和を願って、これを追い求めよ」との聖書の言葉に従い、ロシアの軍事侵攻を押しとどめることができなかった自身の罪を深く悔い改めつつ、ウクライナからのロシア軍の即時撤退を求め、同委員会が作成したもの。

教団では、世界教会協議会(WCC)、日本キリスト教協議会(NCC)の声明に連帯し、台湾基督長老教会(PCT)が開催を呼びかける祈祷会についても、「この祈りにおいてその呼びかけに応答したい」としている。

「平和を求める祈り―ウクライナとロシアを覚えて―」及び、総会議長による呼びかけの全文は以下の通り。


「平和を求める祈り -ウクライナとロシアを覚えて-」について

去る2月24日、ロシアがウクライナに軍事侵攻をしました。このことは、どのような理由をもってしても決して容認できるものではありません。

特に、この度、ロシアのプーチン大統領が核抑止部隊に特別態勢を取るように命じたことについて、世界で唯一の被爆国である日本にあるキリスト教会として、何としても最悪の事態となることを防がなければなりません。

そこで私たちは、「悪から遠ざかり、善を行い、平和を願って、これを追い求めよ。」(ペトロの手紙 一 3章11節)とのみ言葉に聴き従い、ロシアの軍事侵攻を押しとどめることができなかった私たち自身の罪を深く悔い改めつつ、ウクライナからのロシア軍の即時撤退を求め、世界宣教委員会が作成した「平和を求める祈り -ウクライナとロシアを覚えて-」を共に祈りたいと思います。

なお、世界教会協議会(WCC)や日本キリスト教協議会(NCC)などが、ロシアの武力行使を非難し、戦闘の終結を呼びかける声明を発表しているほか、台湾基督長老教会(PCT)などが、ウクライナへの軍事侵攻を即時停止することを祈る祈祷会の開催を呼びかけており、私たちもこの祈りにおいてその呼びかけに応答したいと思います。

2022年3月2日(灰の水曜日)

日本基督教団 総会議長 石橋秀雄


平和を求める祈り―ウクライナとロシアを覚えて

主なる神よ

私たちは罪の中に住む者、そして罪人である私たちの共同体もまた、罪を犯します。
あなたの聖なる火で私たちを清めてください。

あなたを畏れることを忘れ、自分を大きくし、傲慢になる時、
私たちは他者を脅かし、傷つけ、
あなたにも背を向けます。
主よ、人間の傲慢さを打ち砕いてください。

万軍の主よ、あなたの赦しの力は私たちの罪より偉大です。
私たちを、この世界を、罪から救ってください。
あなたの赦しに触れ、私たちにも赦す力を与えてください。

多くの人々の生死に関わる力を持つ人々がいます。
その者たちのために祈ります。
彼らが命を選ぶことができますように。

争い合う道を選び取った人々のために祈ります。
平和の神であるあなたの教えを
彼らが思い出すことができますように。
神よ、あなたは剣を鋤に変え、
私たちに戦いを止め、平和を求めるよう、
その御心を示されます。

世界の指導者たちが、日本の指導者たちが、
世界の教会が、日本の教会が、
キリストの知恵と愛によって導かれ、
勇気をもってこの局面と向き合うことができますように。
武力ではなく、対話と相互理解、
異なる立場にある者たちを互いに思いやる心をもって
平和の道を模索していくことができますように。

ウクライナとロシアの人々のために祈ります。
命を脅かされている人々のために、
恐れと不安に襲われている人々のために、
平和を求める人々のために祈ります。
彼らの嘆きに耳を傾け、
あなたが共にいて御手をもって彼らを守り、
滅びの道から救い出してくださいますように。
慰めと希望を与えてくださいますように。
あなたの平和をもたらしてくださいますように。

命と平和の主よ、
私たちに、それぞれに置かれている場所から声を挙げ、
あなたの御心を宣べ伝えることができますように。
あなたの御心を求め、それに従いつつ、
世界のキリストに従う者たちと共に、
私たちを、平和を造り出す者としてくださいますように。

私たちの祈りをとりなし、
私たちの嘆きに耳を傾けてくださる
神の独り子
イエス・キリストの御名によって祈ります。
アーメン。

日本基督教団世界宣教委員会

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