前回までのあらすじ
ムーディーとサンキーになることを、石川ヨナからことわられたぼくに……。
この回をみんなが読むころにはヨナのクラウドファンディングは終わっている(10月19日)はずだ。つまり、ぼくは今、その結果を知らないで書いているわけだ。どきどきしながら。
ヨナはたんたんと続ける。怒っているのでもなく、絶望しているのでもなく、ただまっすぐにぼくを見つめて。「音楽は『伝道の道具』ではないし、『福音の器』という表現も正確には当てはまらない、ということを多くの方々に伝える必要があることを、改めて強く感じています。キリスト教界に、間違った理解が根深く浸透しています。多くのクリスチャンミュージシャンがその呪縛から解かれない限り、本当の成長、神に栄光を帰する音楽は演奏できません。多くのクリスチャンミュージシャンが、その呪縛と圧迫に苦しんでいることも、知ってほしいです。音楽は本来的に『福音を伝えるため』に存在しているのではない(二次的にそのような効果があるとしても)。同時に、自己顕示欲や自己満足、自己実現など、エゴを満たすためでもない。このことをキリスト教界にとどれだけ周知できるかということも自分の使命だと、改めて感じています」
だから言っただろう。あの金髪頭はぎっしり詰まっているって。ぼくは自分を恥じた。それで言った。「率直におっしゃってくださり、ありがとうございます。ぼくが先走ってごめんなさい」と。みんな、ぼくがあきらめたと思っただろうが、そんなわけはないだろう。なぜならヨナがどう思ってるかは知らないが、ぼくの見る限りぼくとヨナの福音に関するシンクロ率は碇シンジとエヴァ初号機に、近いものがあるからだ。(つづく)
・石川ヨナOfficialホームページ:https://ishikawayona.bitfan.id/
・石川ヨナOfficial・Facebook:https://www.facebook.com/ishikawayona
・クラウドファウンディングページ:https://camp-fire.jp/projects/view/299649
・サードアルバム『栄冠』に収録予定の楽曲、自作のDEMO音源を動画にまとめました(収録はこの他にも数曲、全5〜6曲のミニアルバムを予定しています)。