9月27日 コリントの信徒への手紙一13章13節

それゆえ、信仰と、希望と、愛、この三つはいつまでも残る。その中で最も大ききなるものは愛である。
コリントの信徒への手紙一13章13節(参照箇所同書13章1〜13)

信仰と希望は、わたしがこの世に生きている限りなくてならぬものです。わたしたちは、罪から解放されるためには、キリストを信じる信仰によらねばなりません。その意味において、罪の赦(ゆる)しのために肉なる存在として生きているかぎり、信仰はなくてならぬものです。

またこの地上に生きる限り、わたしたちは時の中に身を置かねばなりません。人は時を過すことなく生きることはできないのです。しかし人は今を生きることはできますが、未来がどうなるか分かりません。未来に向かって生きるためには希望がなくてはなりません。そして希望は常に未来のものです。その希望の源はやがて来たりたもうキリストにあります。完全な希望はキリストのものです。わたしたちは、この世で刻一刻と時を刻みながら生きていますが、やがてキリストがおいでになることを信仰によって望みつつ生きるのです。これこそ、肉においてこの地上を生きる限り、なくてならぬ信仰者の営みです。

愛は神のものです。「神は愛です」(ヨハネの手紙一、4章16節)という言葉は、愛がわたしたちの生死を越えた永遠のものであることを教えています。だからこそ「愛」が最も大きいのです。

賀来 周一

賀来 周一

1931年、福岡県生まれ。鹿児島大学、立教大学大学院、日本ルーテル神学校、米国トリニティー・ルーテル神学校卒業。日本福音ルーテル教会牧師として、京都賀茂川、東京、札幌、武蔵野教会を牧会。その後、ルーテル学院大学教授を経て、現在、キリスト教カウンセリングセンター理事長。

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