なぜならイスラエルの神、主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで、壺の粉は尽きることなく、瓶の油はなくならない。
列王記上17章14節(参考箇所同書17章1〜24節)
その頃、イスラエルは飢饉に襲われていました。預言者エリヤは神に命じられ地中海沿岸の町サレプタに行くこととなりました。そこにひとりのやもめと出会います。エリヤがパンを求めると、やもめは壺の中に一握りの小麦とわずかな油があるだけで、子どもとそれを食べてしまえば、あとは死を待つばかりだと言うのです。エリヤは彼女に「恐れてはならない。わたしの言ったとおりにしなさい」(13節)と言い、エリヤと、そしてやもめとその子どものためにパンを作るよう命じます。引用の聖句はそのあとに続いて言った言葉です。
これ以上はどうにもならないという切羽詰まったところに追いやられることは、珍しいことではありません。そのようなとき、信仰はそこを生き抜くために肯定的に断言する力を与えるものです。信仰によって自分に言い聞かせるとでもいうべき決断の告白です。「主はこう言われる。主が地の面に雨を降らせる日まで、壺の粉は尽きることなく、瓶の油はなくならない」とは、信仰的断言です。あれこれ考えた末、だから大丈夫というのではないのです。信仰に基づく確信を瞬時に言い聞かせる、そのような決断のありかたを教えています。