2月3日 ヨハネ13章8節

もしわたしがあなたを洗わないなら、あなたはわたしと何のかかわりもなくなる。
ヨハネ13章8節(参考聖書箇所同書13章1-20節)

主は過ぎ越しの食事を前に、弟子たちの足を洗われます。主は身をかがめて、奴隷のように仕えてくださるのであって、弟子たちが主の足を洗うのではありません。立場が逆転していうのです。主から愛されるときは、そのような逆転劇が起っていることを弟子たちは身をもって知らされているのです。 しかも洗われたのが足でありました。足は最も低いところにあって、重荷に耐え、疲れを引きずるところであり、埃や泥にまみれる部分でもあります。その足が主によって、清められるという出来事を弟子たちは体験したのです。 この出来事をわたしたちは、聖日の礼拝において経験していることを知らねばなりません。奉仕を意味するサービスという言葉が礼拝を表わすことは、わたしたちのよく知るところです。礼拝はわたしたちが神に奉仕をすることを意味しません。神がわたしたちに奉仕をしてくださいます。 礼拝の度ごとに、わたしたちは神御自身から足を洗っていただいているのです。重荷を引き受け、疲れを感じ、最も汚れた部分を洗っていただいて、次の日の働きに派遣されます。毎聖日が主による逆転の経験をする日なのです。

賀来周一著『365日の聖書――創世記からヨハネの黙示録まで』

賀来 周一

賀来 周一

1931年、福岡県生まれ。鹿児島大学、立教大学大学院、日本ルーテル神学校、米国トリニティー・ルーテル神学校卒業。日本福音ルーテル教会牧師として、京都賀茂川、東京、札幌、武蔵野教会を牧会。その後、ルーテル学院大学教授を経て、現在、キリスト教カウンセリングセンター理事長。

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