神様に聞くことなしに、勝手に例外規定を設けてはいけません。【聖書からよもやま話185】

主の御名をあがめます。

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。
今日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

毎回、新旧約聖書全1189章からランダムに選ばれた章を読んで、僕の心に浮かんだ事柄を、ざっくばらんに話してみようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、 民数記の31章です。それではよろしくどうぞ。

◆民数記 31章4節

モーセは、軍勢の指揮官たち、すなわち戦いの任務から戻って来た千人の長や百人の長たちに対して激怒した。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

この箇所をテーマにするのは正直なところ、とても気が重いです。なぜならここにはイスラエル民族が神様の命令によって行った「殺戮と略奪」について生々しく書いてあるからです。せっかく聖書を読み始めた人も、こういう記述を読んで「神様とはなんてひどいのか!」と聖書への興味を失ってしまったり、キリスト教に対してネガティブな感情を抱いてしまったりします。

この箇所でのモーセの激怒は「どうして敵の男だけを皆殺しにして、女や子どもを生かしておいたのか!」というものです。今の時代の感覚からすると、まるで残虐な独裁者のような怒りです。これが本当に神様の命をうけたモーセの怒り、すなわち神様の怒りなのかと、聖書や神様に問いたくなります。どうしてこんなに酷いことを命じるのかと。

信仰を持つ人でも、いえむしろ信仰を持っている人ほど、目を背けたくなる記述です。でも聖書はそこに記されていることすべてが一言残らず神様から僕たちへのメッセージですから、目を背けるわけにはいきません。聖書に記してあることを、自分の良心や感情で「これは受け入れよう。これは受け入れないことにしよう」と選別してはいけません。
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確かに、敵とはいえ人の命や財産を奪うことは現代の感覚では受け入れられないことですし、現代においてそれを実際の行為として神様が肯定することはないと思います。しかしもし、ここに記されている「敵」を、自分の心の中の悪だとしたらどうでしょう。自分の心の中にある「敵」は時として徹底的に排除しなければいけません。「悪いことだとは分かっているけど、この部分だけは自分にとって利益があるから残しておこう」なんていう態度では、心の中の「敵」はその隙から増殖して、また勢力を取り戻してしまうことでしょう。

たとえば「人の悪口を言わないようにしよう」と決めたとしたら、徹底して人の悪口を言わないようにしなければいけません。「基本的には言わないけど、こいつだけはゆるせないから、こいつの悪口だけは言ってもいいことにしよう」なんて、都合の良い例外規定を勝手に設けてしまってはきっとその決意は長くは維持できません。「他の人の悪口は言わないけど、◯◯さんのことだけは罵ってもOK」なんて例外を設けたら、やがて「あの人は◯◯さんを擁護するようなことを言っていたから悪口を言ってもOK」「この人は過去に◯◯さんと握手していたから悪口を言ってもOK」と、その例外の範囲はどんどんと広がってしまうことでしょう。この意味で「敵」は徹底的に排除しなければいけないんです。できるだけ例外規定を設けてはいけないんです。

モーセが怒ったのは、兵たちが神様に問うことなしに勝手に例外規定をつくってしまったことに対してなのかと思います。きっと兵たちには「かわいそうだから」とか「良心の呵責があったから」とか、様々な理由があったことと思います。しかしそれでも神様の命令に対して勝手に例外規定を設けてしまってはいけないんです。それは神様に対する命令違反だということになるんです。なぜならそれは「神様の規範よりも、私の良心の規範の方が優れている」という宣言と同じことだからです。

僕が今日、「この箇所は信仰に都合の悪いことが書いてあるし、これについて書くのは気が重いから飛ばそう」なんて勝手に決めてしまったとしたら、それはまさしくここに記されている神様の怒りの対象になってしまうんです。だから今日も書きます。飛ばさずに書きます。その日その日に与えられた聖句について書けという課題を与えられているんですから、例外を作らずに気が重くても書かなくてはダメなんです。

聖書を読むことは、心が安らぐばかりの時間とは限りません。ときにはこのように深く悩み、考え込みながら、自分の感情や思いと葛藤しながら、読まなければいけないところもあるんです。

それではまた明日。

主にありて。
MAROでした。

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