日本基督教団奥羽教区 18年ぶりの新議長に村岡博史氏

 

日本基督教団奥羽教区(青森、岩手、秋田)の第74回教区総会が5月21〜22日、奥羽キリスト教センター(盛岡市)で開かれ、新議長に、前副議長の村岡博史(むらおか・ひろし)氏が選出された。

閉会礼拝説教をする村岡博史氏

開会時出席議員数は112人中102人。議長選挙は初日夕に行われ、村岡氏が62票獲得し、2位は、9期18年にわたって議長を務めた邑原宗男(おおはら・むねお)氏(岩手県、江刺教会牧師)の11票だった。

村岡新議長は1968年、奈良市生まれ。一般大学の経営学部を卒業後、会社員をしていたが、献身。関西学院大学院神学研究科前期課程修了(神学修士)。大阪と福岡で牧師を務めた後、2009年に青森県の弘前教会牧師に就任した。10年より日本基督教団・大鰐(おおわに)伝道所の代務牧師も兼務している。

村岡氏は挨拶(あいさつ)で、「邑原前議長が貫いた姿勢と同じく、教憲教規、教団信仰告白と戦責告白に忠実に務めたい」と決意を語った。

続いて行われた副議長選挙では、再々投票でも決まらず、飯田敏勝(いいだ・としかつ)氏(秋田県、大曲教会牧師)と江戸清(えど・きよし)氏(岩手県、奥中山教会)の決選投票となり、49票対45票で飯田氏が副議長に選出された。書記には、現職の松浦裕介(まつうら・ゆうすけ)氏(岩手県、下ノ橋教会牧師)が77票を得て再選された。

飯田氏は1970年、静岡県生まれ。東京神学大学を卒業し、99~2006年、神戸信愛教会牧師を務めた。

松浦氏は1978年、京都市生まれ。関西学院大学神学部を卒業し、同大学院博士前期課程神学研究科修了後、岩手県の遠野教会に赴任し、2009年、下ノ橋教会牧師に就任した。

奥羽教区の新三役。左から飯田敏勝氏、村岡博史氏、松浦裕介氏

その他、常置委員の選挙も行われ、教職では小林よう子氏(青森県、八戸小中野教会)、江戸清氏、森分和基(もりわけ・かずき)氏(岩手県、宮古教会)、信徒では鈴木務氏(秋田高陽教会)、久保征紀氏(奥中山教会)、遠藤清賢氏(江刺教会)が選ばれた。

同日夜、19年度予算として、18年度決算2705万円から107万円減の2598万円が可決された。議場からは、「教区負担金を担いきれないので、算定方式を見直してほしい」との要望があった。そこで、教区負担金を減らすため、今年度は会議費の削減を図り、臨時教区総会を開催しないことも確認された。

また奥羽教区は、第6期教区長期宣教基本方針に基づく10年間の歩みの7年目を迎えた。そこで、東日本大震災から時を経て解明された事実を反映し、長期計画基本方針案中の放射能汚染に関する文言を「東京電力福島第一原子力発電所メルトダウン・爆発事故」に修正することが承認された。

右が久世そらち日本基督教団副議長、教団問安使

久世そらち日本基督教団副議長(札幌北部教会牧師)は、教団問安使として総会の両日に出席し、教団議長挨拶と教団伝道推進・機構改定について伝えた。沖縄教区との関係の回復と合同のとらえ直しや、機構改定の具体案についての質問に対しては、「教団が積み残してきた重い課題に向き合う時を迎えた。この課題との取り組みを通して、教団が教会と信仰の本質を考える恵みの体験としたい」と述べた。

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