フランシスコ教皇が世界教会協議会(WCC)の本部を21日に訪問

 

ローマ・カトリック教会のフランシスコ教皇が21日、スイス・ジュネーブにある世界教会協議会(WCC)の本部を訪問する。バチカン・キリスト教一致推進評議会議長のクルト・コッホ枢機卿とWCCのオラフ・フィクセ=トゥベイト総幹事がバチカン(ローマ教皇庁)で3月2日、共同記者会見を行い、正式に発表した。また5月15日、WCCが「諸教会への贈り物」と述べたこの訪問の詳細を明らかにした。

WCCのトゥベイト総幹事(左)とバチカン・キリスト教一致推進評議会評議会員のアンドレ・コロマンスキー神父(右)が、フランシスコ教皇のWCC訪問のグラフィックシンボルを提示(写真:Albin Hillert / WCC)

トヴェイト総幹事は記者会見で次のように語った。「WCC創設70周年を機に教皇が訪問されることは、キリスト教一致の追求と、平和と正義の世界を目指す諸教会の協力にとって歴史的なマイルストーン。悲惨に分裂した世界で一致、平和と正義を求める人すべてにとって希望の印。それはキリストの教会同士が、神に共に仕えるという共通の使命を確信できる印だ」

WCCは1948年に設立され、分裂する教会を一つにする「エキュメニズム(教会一致運動)」を推進している。正教会や、プロテスタントの英国国教会、ルーテル、メソジスト、改革派など、120カ国以上、348加盟教会で構成され、全世界に合計5億6000万人の信徒を擁する。一方、信徒総数12億人を誇るローマ・カトリック教会はWCCの正式なメンバーではないが、信仰と職制委員会などのメンバーであり、約50人のオブザーバーを派遣し、協力をしている。

この訪問は、教皇フランシスコの着座5周年と、WCCの創設70周年の記念に行われる。WCC70周年記念式典は「エキュメニカルな巡礼の旅――共に歩み、祈り、活動する」を主題に、中央委員会も同時に開催する。

教皇は、6月21日午前10時30分にジュネーブに到着後、WCC側と祈り、会合を共にしてから、アラン・ベルセ連邦大統領と会見。午後5時半にパレクスポ・コンベンション・センターでミサを行い、同8時、ジュネーブ空港を出発、帰路に着く。

1969年にパウロ6世、84年にヨハネ・パウロ2世がそれぞれ世界教会協議会を訪問している。昨年8月にはWCCのアグネス・アブオム中央委員会議長とトヴェイト総幹事がバチカンで教皇フランシスコと会談したばかり。

 






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