6月11日「いつも神に感謝しています」

わたしは、あなたがたがキリスト・イエスによって神の恵みを受けたことについて、いつもわたしの神に感謝しています。(コリントの信徒への手紙I 14節)

パウロが本書簡を書いたのは、コリント教会で起っている問題を率直に指摘し、これを正すためであった。しかし、今日の聖句のように、パウロはまず神の恵みに目を留める。御子キリストの死と復活によって私たちの罪を贖(あがな)い、私たちを無条件に赦(ゆる)して御許(みもと)に招く神の恵みである。「この神によって、あなたがたは神の子、わたしたちの主イエス・キリストとの交わりに招き入れられたのです」(9節)。パウロはまず、コリントの信徒たちがこの恵みによって救われた人々であることに目を留めて、神に感謝する。次に、パウロは主キリストとの交わりに入れられた信徒たちが、主を証しする言葉においても、主を知る知識においても豊かにされてゆく神の恵みを感謝する。コリントの信徒たちは主に仕え、共に教会を形成してゆく点で未熟な状態にあったが、パウロは信徒たちを豊かに成長させてくださる神の恵みに目を留める

さらに、パウロは教会の希望を語る。この世にある教会はしばしば混乱を引き起こし、弱さをさらけ出す。しかし、人の罪を贖い、ご自身との交わりに召してくださった神は真実な方である。神は恵みによって召した信徒たちを守り、訓練して、「主イエス・キリストの日に、非のうちどころのない者にしてくださ」8節)る。このようにパウロは、最後の日までに救いを完成してくださる神の真実と教会の希望を信じていたので、コリントの信徒たちに率直、かつ厳しい手紙を書くことができた。教会の問題だけに目を留めて、神の恵みと教会の希望に目を留めなければ、教会によく仕えることはできない。

 

内藤淳一郎

内藤淳一郎

西南学院大学神学部卒業後、日本バプテスト連盟の教会で牧会、鹿児島大学哲学科のカトリックの神学の学びから、鹿児島ラ・サール高校でも教える。日本バプテスト連盟宣教室主事、日本バプテスト連盟常務理事を8年間務める。

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