「ラプンツェル」のモデルかも!? 〜聖バルバラの記念日〜

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◆12月4日 聖バルバラの記念日

聖バルバラは主に正教会で聖人とされる人物です。その実在が証明できないということでカトリック教会では聖人から外されています。プロテスタント教会ではそもそも「聖人」という制度がないので当然聖人としては扱われません。

伝承によれば3世紀ごろに生きた人で、キリスト教が禁じられている中、信仰を貫き通して殉教しました。
美しかったバルバラに「変な虫」がつかないように、彼女の父親は彼女を塔に幽閉しました。しかしキリスト教を大嫌いだった父親は彼女がキリスト教徒だと知ると激怒して殺そうとしました。何とか逃げ出したバルバラでしたが、羊飼いたちに見つかって密告されてしまい、捕らえられてしまいました。その際に火で体を焼かれるなどのひどい拷問をうけたのですが、毎日朝になると前日の火傷や傷が神様の力によってすっかり治っていたのだと伝えられています。また、彼女を密告した羊飼いたちは、飼っていた羊がみんなイナゴに変わってしまうという目に遭いました。などなど、多くの奇跡が伝えられています。

発熱から人々を守ってくれる聖人とされていますから、やっかいなウイルスが流行しているこの時代にはぴったりの聖人さんですね。「塔に幽閉される美しい娘」と言えばグリム童話でディズニー映画にもなった「ラプンツェル」が有名ですが、この話はこのバルバラの物語に影響を受けたのかもしれません。

それではまた明日。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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