韓国キリスト教教会協議会など5団体が緊急声明 「汚染水をいのちの海、神の家の中へ投棄することを許さない」

韓国キリスト教教会協議会(NCCK)いのちと文化委員会は8月22日、キリスト教社会ミッション連帯会議、地域キリスト教教会協議会全国協議会、核から解放された世界のための韓国キリスト教連帯、そして福島汚染水海洋投棄に反対する韓国教会連帯と共に、NCCKの公式ウェブサイトで、「韓国の教会とキリスト者たちは、福島からの放射能汚染水をいのちの海、神の家の中へ投棄することを決して許すことができない」と題する緊急声明文を発表し、24日に福島から放射能汚染水を投棄するという日本政府の発表に対する反対を表明した。

同団体はこの声明文の冒頭で、旧約聖書のヨブ記38章16、17節を引用し、「韓国の教会とキリスト教共同体は、日本政府が福島の核事故で生じた放射能汚染水を海洋投棄すべきでないという自らの立場を継続的に表明してきた。加えて、彼らはいくつかの機会において放射能汚染水の海洋投棄に反対を表明する声明文を発表し、日本大使館の前でデモを行い、徒歩で全国を行進し、祈祷会や反対行進を開いてきた」と、これまでの経緯を記した。

その上でこれら五つの団体は同声明文で、日本の岸田首相がその発表を行ったことに「悲しみと怒りを禁じ得ない」と述べた。

「今や、日本政府は、韓国の市民社会や中国及び太平洋諸国の政府を含めた国際社会からの継続的な反対にもかかわらず、自国の市民さえも確信させることなしに、放射能汚染水の海洋投棄を早めようとしている」と、同団体は記した。

その上で同団体は、「韓国の教会とキリスト教共同体は、国際社会における正常な国としての自らの立場を放棄して犯罪国家へと立ち戻ろうとする日本政府の試みが、自国の利益のために他の国々に被害をもたらし、海洋という地球の生態系全体の共通財産を最も有害な物質である放射能で汚染する生態学的ジェノサイドという反倫理的行為であり、許すことができない傲慢の罪であり、海の中ですべてのいのちを祝福してこられた神の御心に反する死であると、明確に宣言する」と強く非難した。

「したがって、私たちは日本政府が福島から放射能で汚染された水を投棄するその計画を直ちに撤回し、すべてのいのちを優先する代替案を思いつくべく、国際社会と協議するよう、強く要求する」と、同団体はこの声明文で続けて述べた。

同団体はこの声明文はさらに、「加えて、私たちは、日本政府の決定に対して反対を表明せず、代わりに放射能汚染水が安全であると推進して、放射能汚染から自国の市民の健康と安全への影響を無視する韓国政府と与党の無責任な態度を強く非難する」とも訴えた。

「私たちは、取り返しの付かない状況を防ぐために、韓国政府と与党に対し、日本政府と政治的に味方して共謀するのを止めて、放射能汚染水の海洋投棄に対する韓国市民の懸念と反対を日本政府に明確に伝えるよう、強く求める」と同団体はこの声明文を続け、こう付け加えた。「私たちは、尹錫悦大統領が、日本政府と核産業の利益を代弁するために選ばれた傀儡(かいらい)大統領ではなく、韓国政府の代表者として、言うべきことを言い、なすべきことをなすよう、望んでもいる」

その上で、同団体はこの声明文で、「韓国の教会とキリスト者たちは、福島からの放射能汚染水をいのちの海、神の家の中へ投棄することを決して許すことができない。私たち人間はすべてを知りすべてを制御できるというふりをしているが、しかし私たちは、結局、自らが、神の創られた世界を前に海に対する謙虚さと畏敬の念という地位に立つほかに選択肢がない、不完全な存在であることを覚えておかなければならない」と述べ、「私たちが死の道から逃れていのちの道に立つことができるように、私たちは日本政府が福島から放射能汚染水を海洋投棄するという直ちにその計画を撤回するよう望む」と結んだ。

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

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