バチカン福音宣教省元長官ジョセフ・トムコ枢機卿逝去

By Sirocan69 – Own work, CC BY-SA 4.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=71375381

教皇庁福音宣教省長官、国際聖体大会委員会議長などを歴任した、スロバキア出身のジョセフ・トムコ枢機卿が8月8日、療養先のローマで亡くなった。98歳の同枢機卿は、枢機卿会の中で最高齢だった。「バチカン・ニュース」報道を紹介する。

今年4月末、トムコ枢機卿は、教皇フランシスコとスロバキアの巡礼団との出会いに出席。教皇は、「トムコ枢機卿の存在は、教会は高齢を恵みとして尊ぶ家族であることを感じさせてくれる」と、同枢機卿に温かいあいさつを送っていた。

トムコ枢機卿は6月下旬、頸椎骨折のためローマ市内の病院に入院、8月より自宅で療養を続けていた。

8日、トムコ枢機卿の訃報に接した教皇は、スロバキア・コシツェ大司教区のベルナルド・ボーベル大司教に宛て弔電を送った。

教皇はこの中で、「尊敬する賢明なる兄弟」であるトムコ枢機卿が、深い信仰と先見ある眼差しをもって、謙遜と献身のうちに福音と教会のために尽くし、教皇庁で長く実りある奉仕を行ったことに感謝を表した。

また、教皇は、トムコ枢機卿が高齢にあっても聖ペトロ(サンピエトロ)広場で毎日熱心にロザリオの祈りを唱え、聖母マリアへの愛を巡礼者や旅行者に公に証ししていたことに、祈りの精神を見た、と振り返りつつ、「主の忠実なしもべ」であった同枢機卿の冥福を心から祈られた。

トムコ枢機卿は、1924年、チェコスロバキア共和国(現スロバキア)のウダヴスケに生まれた。ブラチスラバで神学を学んだ後、ローマで神学・教会法・社会科学を修めた。1949年、司祭叙階。1966年、教理省教理部門室長。1974年、司教省次長。1979年、シノドス事務局長。1985年4月、福音宣教省長官代理。同年5月、枢機卿に任命、福音宣教省長官、および教皇庁立ウルバノ大学理事長。2001年、国際聖体大会委員会議長。

トムコ枢機卿の逝去によって、現在の全枢機卿数は206人、そのうち教皇選挙の投票権を持つ80歳未満の枢機卿は116人、投票権を持たない80歳以上の枢機卿は90人となった。また、最高齢の枢機卿は、アンゴラのアレクサンドル・ド・ナシメント枢機卿(97歳)となった。(CJC)

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