兵士の葬儀中、ウクライナ人司祭にロシア人司祭が「十字架」で殴りかかる

米メディア「ニューズウイーク」(日本語版)によると、ウクライナ中部の都市ビンニツァで兵士オレクサンドル・ジニビー氏の葬儀が7月22日行われた。葬儀を撮影した動画には、ウクライナのアナトリー・ダドコ司祭が告別の辞を述べていたところに、ロシアのミハイロ・バシリュク司祭(地元活動家のセルヒー・ティムコフ氏による)が駆け寄ってくる様子が捉えられていた。

ウクライナ正教会のダドコ司祭は、ロシアのプーチン大統領がウクライナに軍事侵攻を行った理由の一つは、ウクライナにおけるロシア正教会の信者たちを守ることだったと発言。さらにロシア正教会はこの国への侵略者を支援しているとし、これを聞いたバシリュク司祭が葬儀に乱入してきたという。

動画には、バシリュク司祭がダドコ司祭の首にかかっていた十字架を取り上げようとした後、自分の手に持っていた十字架で彼を殴りつける様子が映っている。現場にいた複数の軍人が止めに入ってバシリュク司祭を引き離し、葬儀は続けられた。地元メディアによれば、ジニビー兵士は、ウクライナ南部のミコライウに近いビンニツァで死亡した。

ティムコフ氏は、今回の騒動の詳細をフェイスブックに投稿し、殴られたダドコ司祭は軽傷を負ったと明らかにした。

「今回の一件は、傲慢さという点であらゆる一線を越えていると思う」と彼は書き込み、さらに「法執行当局には争いが起きた場合に、どのような集まりであっても秩序が守られるよう、一層の取り組みをお願いしたい」と望んでいる。

ウクライナのミハイロ・ポドリャク大統領補佐官は6月、BBCに、1日あたり100人から200人のウクライナ兵がロシアとの戦闘で命を落としていると述べていた。その1週間前にはウォロディミル・ゼレンスキー大統領が、1日あたりの兵士の犠牲者は60人から100人近くだと述べていた。

一方、ロシア軍の犠牲について米ホワイトハウスは7月27日、ウクライナでの戦闘で死亡または負傷したロシア兵の数は7万5000人超との推定を示した。ロシア軍が2月の侵攻開始時にウクライナに派遣した兵士の、約半分に上る人数だ。侵攻開始に向けて、ロシアはウクライナとの国境地帯に15万人の兵士を集結させたと報じられていた。(CJC)

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