ロシア ウクライナ侵攻を批判した司祭を拘束

 BBCニュースの報道によると、ロシアの警察がイオアン・クルモヤロフ氏=写真上=の自宅から、携帯電話やノートパソコン、木製の十字架などの持ち物を押収した。その後、サンクトペテルブルクの警察署に連行され、逮捕されたという。イオアン氏は、ロシア政府による侵攻に異を唱えた者を犯罪者とする新法のもとで投獄された最初の司祭と見られている。

同氏は弁護士に渡された声明の中で、次のように述べる。「私は良心の囚人であり、自分の信念のために苦しんでいる。私に対する告発と私の拘束は違法だと考えている」

イオアン氏は、自分の見解は聖書とロシア正教会の教典に完全に基づいていると主張。今年3月12日に投稿したYouTube動画内で、ロシア政府を指して「あなた方は民間人を攻撃し、殺害した侵略者だ。あなた方はどんな天国にも行けず、地獄に落ちるだろう」と話し、ウクライナに侵攻したロシアをイスラム過激派のテロリストにたとえた。

司祭の弟の話では、イオアン氏は2カ月の刑に服しており、その後裁判を受ける可能性が高いという。しかし、最高刑である10年の懲役を受ける可能性も懸念されている。イオアン氏の弁護士は、依頼人は犯罪を犯したことを認めれば刑期が短くなる可能性があるにもかかわらず、それを拒んでいると話した。

(翻訳協力=中山信之)

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