香港、陳日君枢機卿や歌手を国安法違反容疑で逮捕

香港で、中国政府に批判的な陳日君(ジョセフ・ゼン)枢機卿やポップ歌手の何韻詩(デニス・ホー)氏に加え、弁護士の呉靄儀(マーガレット・ン)氏、学者の許宝強氏が、香港国家安全維持法(国安法)の「外国勢力との結託による国家安全危害」違反容疑で逮捕されたことが5月11日、明らかになった。

警察は、外国あるいは国外組織に対し、香港に対する制裁を科すよう要請した疑いで、45~90歳の男2人、女2人を逮捕したと発表した。全員が保釈されるが、旅券は没収されるという。

4人はいずれも、2019年以降に香港で行われた大規模な民主化デモで、当局に拘束された参加者の弁護士費用や医療費の支払いを支援する「612人道支援基金」の運営に関与していた。昨年8月に中国系紙が「犯罪者を支援している」などと批判、警察が国安法違反の疑いがあるとして同基金の捜査を開始、基金は運営停止に追い込まれた。

陳枢機卿は同日夜に保釈され、記者団に手を振りながら市内の警察署を去った。何氏も保釈された。何氏は昨年末にも、民主派系ネットメディア「立場新聞」(運営停止)の代理編集長たちとともに、扇動出版物発行共謀の疑いで逮捕され、その後保釈されている。(CJC)

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