教皇、復活祭メッセージ「キリストの平和が勝るように」

2022年度の復活祭を迎え、教皇フランシスコは4月17日、ローマと世界に向け、メッセージと祝福「ウルビ・エト・オルビ」を送った。「バチカン・ニュース」によって紹介する。

16日夜、復活徹夜祭をバチカンの大聖堂で行った教皇フランシスコは、明けた17日午前、復活の主日のミサを聖ペトロ(サンピエトロ)広場でささげた。同日正午には、大聖堂の花で飾られた中央バルコニーから復活祭のメッセージとローマと世界に向けた教皇祝福「ウルビ・エト・オルビ」を送った。

一昨年、昨年と、教皇による主の復活の日曜日のミサ、またメッセージと祝福は、パンデミックのために聖ペトロ大聖堂の中で行われたが、今年の復活祭は、聖ペトロ広場に地元ローマや世界各地からの多くの巡礼者らを再び迎えることができた。

教皇はメッセージで、あまりに多くの流血と暴力を目にする戦争の中で迎えたこの復活祭に、「私たちは愛の勝利を信じ、和解を希望するために、十字架上で死に復活したキリストの平和をこれまで以上に必要としている」と話し、冷酷な戦争の暴力と破壊に深く傷つけられたウクライナのために、この苦しみと死の夜に一刻も早く新たな希望の朝が訪れ、平和が選択されるよう祈願した。

教皇はウクライナの多数の犠牲者、数百万の避難民、離れ離れになった家族、失われた生活や破壊された町を心に留め、ウクライナの子どもたちの叫びに、世界の多くの子どもたちの苦しみを重ねた。戦争の苦難の中で、移民や避難民を受け入れる多くの家族や共同体に慰めのしるしを見出す教皇は、こうした慈愛の行為がエゴイズムと個人主義に覆われた社会にとっての祝福となることを望んだ。

「ヨーロッパにおけるこの紛争は、私たちに世界の他の地域の緊張と苦しみにもより目を向けさせるようになった」と述べ、これらの状況からも目をそらさないようにと促した。そして、中東地域の平和を祈りつつ、特にエルサレムに兄弟愛と相互尊重を、レバノン、シリア、イラクに和解を、リビアに安定を、イエメンに紛争の停止を願った。(CJC)

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