バチカンがコロナ禍で赤字拡大の見通し

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バチカン(ローマ教皇庁)は2月19日、2021年度の暫定予算を公表し、新型コロナウイルスのパンデミック(世界的な大流行)の影響で5000万ユーロ(約64億円)近い財政赤字を見込んでいると発表した。AFP=時事が報じている。

バチカンの財務事務局が暫定予算を公表したのは初めてで、教皇フランシスコが求める透明性の向上の一環として行われた。

2021年度は歳入が2億6040万ユーロ(約332億9000万円)、歳出が3億1010万ユーロ(約396億4000万円)で、4970万ユーロ(約63億5000万円)の赤字となる見込み。不足分は財政準備金から補填(ほてん)するという。

今年は、カトリック信徒がバチカンに納める「ペトロの献金」などの基金が初めてバチカン予算に含められた。今年の「ペトロの献金」は4700万ユーロ(約60億円)を見込んでいる。

バチカンは2020年度の決算をまだ公表していないが、17日にAFPの取材に応じたバチカン高官は、歳入が前年度比で20~25%減となり、9000万ユーロ(約115億円)程度の赤字とみられると語った。

20年度は「ペトロの献金」や、教区や団体からの寄付が25%程度減ったとみられる。バチカン美術館の収入も前年度比85減の「1億ユーロ(約130億円)程度の減収」だったという。(CJC)

Lora Beebe – 投稿者自身による作品, CC 表示-継承 3.0, https://commons.wikimedia.org/w/index.php?curid=19787による

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