だます人は「あなたはだまされている」と言う。【聖書からよもやま話462】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、イザヤ書の37章です。よろしくどうぞ。

イザヤ書 37章10節

「ユダの王ヒゼキヤにこう伝えよ。『おまえが信頼するおまえの神にだまされてはいけない。エルサレムはアッシリアの王の手に渡されないと言っているが。

(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

ヒゼキヤ王は神様に忠実な人であったので、アッシリア王センナケリブの降伏要求を断りました。センナケリブは怒ってヒゼキヤに「お前の信じるその『神』とやらにだまされてはいけない」と手紙を送りました。もちろんヒゼキヤはこの手紙にも屈せずにエルサレムを守りました。アッシリア軍は圧倒的な強さを誇っていましたが、神様がその軍をやっつけてしまったのでエルサレムは本当に守られました。

人をだます人の常套句は「だまされてはいけないよ」とか「あなたはだまされている」です。詐欺師は「メディアや政府や銀行は、みんな『簡単に儲かる方法なんてない』と言うけれど、だまされてはいけないよ。私を信じればちゃんと儲かるんだから私を信じてください」とか言います。カルト教団は「あなたは既存の教会や世間にだまされている。私たちこそが本当の真実を知っているのだから私たちを信じなさい」と言います。怪しげな陰謀論者も「みんな政府やマスコミにだまされているんだ」と主張します。

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UnsplashChristina Langford-Millerが撮影した写真

相手の決断を変えるために、しばしば有効なのがこの「あなたはだまされている」という宣言なんです。「あなたはまちがっている!」と言われてもなかなか人の心は揺らぎませんが、「あなたはだまされている」と言われると心が揺らぐこともあります。それは前者は「あなたが悪い」と本人を否定する言葉であるのに対して、後者は「あなたは悪くない。あいつが悪いんだ」と、本人を否定せず第三者を否定する言葉であるからです。その言葉の魔力を、だます人たちはよく知っています。これは一種のマインドコントロールの手法です。

もちろん、本当に「だまされるな」と忠告してくれる人もいるでしょう。でもきっとそれはもともと親しい間柄の人です。家族とか、パートナーとか、親友と呼べる人がそれを言うなら、考える必要もあるかもしれません。しかしヒゼキヤとセンナケリブはそんな親しい間柄ではありません。むしろ敵です。

それほど親しくない人や、初対面の人が急に寄ってきて「あなたはだまされている」と言うなら、それは信用に値しません。ましてSNSで不特定多数に「あなたはだまされている」と言うならなおさらです。広場で拡声器を使って「あなたはだまされている」と叫ぶのもそうです。顔をみたこともない、一緒に食事をしたこともないような人にそんなことを言われたって、ただ失礼なだけです。人の信条に土足で踏み込むような人を相手にする必要はありません。

親しくない人が寄ってきて「あなたはだまされている」と言うとき、それは大抵その人の方があなたをだまそうとしているときです。宗教でも政治でも金儲けでも恋愛でも。重要な決断を、そんな人に預けてしまってはいけません。忠告を聞くことはもちろん大切ですが、聞く忠告をきちんと選ぶことも大切なことです。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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