主の御名をあがめます。
皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
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聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は旧約聖書、エレミヤ書の52章です。よろしくどうぞ。
エレミヤ書 52章3節
実に、エルサレムとユダが主の前から投げ捨てられるに至ったのは、主の怒りによるものであった。その後、ゼデキヤはバビロンの王に反逆した。
(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)
ここでは2回目のバビロン捕囚について書いてあります。先代のエホヤキン王がバビロニアに降伏し、エルサレムにはゼデキヤ王が、バビロニアの傀儡政権として立てられました。しかしゼデキヤ王はバビロニアに反旗を翻し、敗北し、目の前で家族を殺され、自身も目をつぶされて死ぬまで投獄されるという悲惨な最期を迎えることになります。
普通に考えればゼデキヤの悲惨な最期は「バビロニア王ネブカドネザルを怒らせたから」ということになるでしょう。その時代の権力者、特に強大な武力を伴う権力者を怒らせて悲惨な最期を迎えるというエピソードは、たとえば三国志なら董卓や曹操を怒らせて殺されてしまった人、日本史なら信長を怒らせて殺されてしまった人、ヨーロッパならローマ皇帝を怒らせて殺されてしまった人・・・と、古今東西、数えきれないほどあります。
ではゼデキヤもまた同じように「ネブカドネザルを怒らせたから」殺されたのかと言えば、聖書ではそれは明らかに否定されています。彼が悲惨な最期を迎えたのは「ネブカドネザルを怒らせたから」ではなく「神様を怒らせたから」だと書いてあります。ゼデキヤの過ちはネブカドネザルを怒らせたことではなく、神様を怒らせたことにあったんです。
現代を生きる僕たちにとっても、権力者を怒らせるのは恐ろしいことです。現代の日本の天皇陛下や総理大臣を怒らせても殺されることはないかもしれませんが、戦前の日本ならわかりません。現代でもたとえばロシアのプーチン大統領を怒らせたらどんなことになるかわかりません。そこまでスケールを大きくしなくても、たとえば会社の社長や上司を怒らせたらクビにされてしまうかもしれません。クライアントを怒らせたら仕事を干されてしまうかもしれません。そんな風に現代の僕たちもまた「権力者」を怒らせないように気をつけながら生きています。これは現代に限らずいつの時代でもそうでしょう。
しかし聖書は、そんな「権力者」なんか恐れるに足らず!と教えます。どんな「権力者」も神様の前では何もできません。だから神様に従うこと、神様を怒らせないことが大切であって、それを守っていれば「権力者」はあなたに対して手も足も出せませんよ、と、そういうことを教えます。つまり端的に言えば「クリスチャンたるもの、世の権力者なんか恐れるな!」ということです。なんと大胆な・・・。でも聖書をよく読んで、よく考えれば、大胆でも何でもなく非常にスムーズに導き出されることなんですけどね。とはいえそれがなかなかわからない、実践できないのが人間の弱いところです。
何か良くないことが起きたとき、僕たちは反省します。そのときつい「あの人を怒らせちゃったからかな」とか「あの人を味方にしておけばよかったかな」とか、「人」を基準に考えてしまったりします。そのときに「神様を怒らせてしまったからかな」とか「神様を味方にしておけばよかったかな」とか反省できる人は、クリスチャンであっても少数かもしれません。少なくとも僕にはなかなかできません。つい「人」基準にものを考えてしまいます。
だからこそ聖書はこうして「一見、人が原因であるように見えるものでも、実は神様が原因だったりするんだぞ」とゼデキヤの目を背けたくなるような最期によって、僕たちに強調しているのだと思います。間違いを犯してしまったとき、自分が「人に対してどうであったか」を反省するのももちろん大切ですが、それ以前にまず自分が「神様に対してどうであったか」を反省することが大切です。
人は動くもの、変わるもの。でも神様は変わりません。人を軸に反省を繰り返しても、常にその軸はブレてしまいます。反省はブレない軸で行わなくてはいけません。だからこそ、反省する時は「人」の軸だけでなく、「神」の軸を持つことが肝要かと思います。その軸をもつとき、はじめて「人」の軸も生きてくるのかと思います。
それではまた。
主にありて。
MAROでした。
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