聖書流「臥薪嘗胆」は「エゼキエルダイエット」?【聖書からよもやま話34】

皆様いかがお過ごしでしょうか。MAROです。今日も日刊キリスト新聞クリスチャンプレスをご覧いただきありがとうございます。

毎回、新旧約聖書全1189章からランダムに選ばれた章から心に浮かんだ事柄を、皆様の役に立つ立たないは気にせずに話してみようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、エゼキエル書の4章です。それではよろしくどうぞ。


◆エゼキエル書 4章10〜11節

あなたが食べる食物は、重さにして一日分二十シェケルである。一日一回それを食べよ。あなたが飲む水も、六分の一ヒンを量って、それを一日一回飲め。


イスラエルの民は罪深かったのでついに神様の守りから見放され、バビロニアに滅ぼされ、人々はバビロニアの都バビロンに強制移住させられてしまいました。そのときに「きみたち!こんなことではいけないぞ!反省しなさい!」と神様が民を叱るために用いた預言者がエゼキエルです。

中国の故事で「臥薪嘗胆」というのがあります。呉という国の王様が、越という国に戦で負けた後、その屈辱を忘れないために毎晩薪の上で寝て(臥薪)、毎日苦い肝を舐め(嘗胆)、やがて越に復讐を果たした、という話です。

このエゼキエル書4章ではまさに聖書流の「臥薪嘗胆」が描かれています。バビロニアに敗北した自分たちの行いを反省するために、「390日間、左を下にして寝て、その後90日間、右を下にして寝る」という「臥薪」を行い、さらに「小麦、大麦、空豆、レンズ豆、粟、裸麦を混ぜて作ったパンを食べる」という「嘗胆」を行えと記されています。

薪の上で寝るのも、寝返りも打たずにずっと同じ体勢で寝るのも、非常に寝心地が悪いものです。また、上に記したレシピの雑穀パンは非常に美味しくなかったと言われています。そういった寝苦しさや不味さを通して、自分たちの過ちを忘れないようにせよ、ということです。

また、このパンは不味かっただけではなく、量もかなり少ないです。20シェケルというのは今の単位に直すと約228グラムです。これを小麦でカロリー換算すると約770kcal、大麦で約775kcal、粟で約830kcalです。もちろん他におかずなんかはありませんから、これだけのカロリーで毎日を過ごさなくてはいけませんでした。さらに一日に与えられた水の量も6分の1ヒン、これは633ccです。現代成人男性の一日に必要なエネルギーは2200kcal、水分は1.5リットルと言われていますから、イスラエルの民たちはカロリーも水分もその3分の1ほどの量で暮らさなくてはいけませんでした。

そんな生活を390日・・・・、痩せます。確実に痩せます。「エゼキエルダイエット」なんてやったら効果は確実でしょう。たぶん健康も損なわれてしまうでしょうけれども。カロリーはともかく、水分不足が深刻です。

ちなみに僕は近ごろ毎日食べる食事を米を1合(150g)と、麦を半合(75g)と決めています。合計で225グラムですから、ほぼ20シェケルです。これだけ見れば「エゼキエルダイエット」が成立していますが、もちろんこの他に味噌汁やおかずを食べますからね。水は毎日2リットルは飲むようにしてますし。

ダイエットに無理は禁物です。「エゼキエルダイエット」はおすすめしません。

それではまた。
主にありて。MAROでした。

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