世界中で信仰を隠さずに表すアスリートたち
向こう1カ月の間、世界はワールドカップ(W杯)フィーバー一色になる。出場する32ケ国、数百人のアスリートのうち、自分の言葉で信仰を語る選手たちの話を聞いてみよう。
アリソン・ベッカー(ゴールキーパー、ブラジル)
ブラジルのナショナル・チームのうち、自分の信仰を明らかにしているメンバーの一人がアリソン・ベッカーだ。W杯に初出場することが決まり、ソーシャルメディアで神を賛美した。「W杯で自分の国をディフェンドすることができるなんて、本当にうれしい! 夢がかなった!!!! 神に栄光あれ!」
ベッカーは25歳で、所属チームASローマのスターだ。ベッカーは最近、プロのゴールキーパーを目指す人に対して、「成功するためには信仰が大きな意味を持つ」とアドバイスしている。「うまくなりたいなら、すごく努力しなければならない。僕はそうしている。ひたすらサッカーに集中すること。それから、信仰もとても大事だ。神様を信じていると、ピッチでは最善を尽くさなければならないこと、どんなことでも愛を込めてしなければならないことが分かるんだ」
(ブラジルは1次リーグE組で、初戦のスイスとは引き分け、コスタリカには勝ち、27日、セルビアと戦う=編集部注)
エディンソン・カバーニ(フォワード、ウルグアイ)
2014年、エディンソン・カバーニと同じウルグアイ代表チームのルイス・アルベルト・スアレスは、W杯で対戦相手に噛みつき、世界中に悪名をとどろかせた。カバーニのスタイルは、スアレスのように攻撃的ではない。パリ・サンジェルマンの人気選手で、W杯出場3回目となるカバーニは、自分の人生に主イエスが持つ意味を隠さずに語り、「僕はイエスのもの」とプリントされたTシャツを着ることもある。数年前、「あなたはキリストのアスリートなのか」と聞かれたカバーニは、こう答えている。
「キリストのではなく、キリストのためのアスリートだ。僕がサッカーをするのは主のため。主に栄光を帰し、サッカーをする能力をくださったことに感謝するためにプレイしている。サッカーは神にいただいた賜物。これをもっともっとよく管理しようと僕は努力している」
(ウルグアイは1次リーグA組で、3連勝して決勝トーナメント進出を決めている=編集部注)
ラダメル・ファルカオ(フォワード、コロンビア)
母国コロンビアが16年ぶりにW杯に出場した2014年、ラダメル・ファルカオはけがで出場できなかった。どの試合でも得点するファルカオは、今回のW杯では万全な体で試合に臨む。
リーグ・アン、ASモナコで現キャプテンのファルカオは、得点を決めるとシャツを持ち上げてTシャツを見せることで知られている。「“Con Jesus nunca estara solo”(イエスがいれば独りじゃない)」と書いてあるTシャツだ。ファルカオは、チームメートに聖書を読んだり礼拝に行くことを勧めたりすることでも知られている。
ファルカオはソーシャルメディアでも信仰についてしばしば発信している。今年初め、ファルカオは1700万人のフォロワーに向かってツイッターでこうつぶやいた。「イエスこそ希望だ。イエスは僕らのためにすべてを成し遂げてくださった。自分の口でイエスが主だと言い表し、信じるなら、あなたは救われる」
(コロンビアは日本と同じ1次リーグH組で、初戦で日本に負けたが、ポーランドには勝ち、28日のセネガル戦に挑む=編集部注)
オディオン・イガロ(フォワード、ナイジェリア)
W杯出場を果たす前から、オディオン・イガロは神への感謝に満ちていた。28歳のイガロは、ナイジェリアの旧首都ラゴスの貧しい地区で、きれいな水も食べ物も電気も満足にない環境で育った。現在は中国の長春亜泰足球倶楽部(ちょうしゅん・あたい・そっきゅうくらぶ)に所属しているイガロは、給料の一部を定期的に祖国の家族に送金し、孤児院を開く夢を持っている。
イガロはソーシャルメディアで、自分の人生とサッカーのキャリアにしばしば感謝している。英紙「ガーディアン」に対し、イガロはこう語っている。「生きるのも、食べていくのも大変だった。今自分がいるところを見ると、神様に感謝せずにはいられない」
(ナイジェリアは1次リーグD組で、1勝1敗で、26日にアルゼンチンと戦う=編集部注)
ケイロル・ナバス(ゴールキーパー、コスタリカ)
2014年のW杯では、コスタリカは準々決勝にまで勝ち進み、世界を驚かせた。チームを勝利に導いた要因の一つは、現在31歳のゴールキーパー、ケイロル・ナバスの活躍だった。レアル・マドリード所属のナバスにとって、信仰は人生の基盤だ。ナバスはスペイン紙「エル・ムンド」に次のように語った。
「信仰は僕にとって何よりも大切だ。神様との個人的な関係を持って、聖書の言葉の本当の意味を理解したとたん、信仰はただの宗教ではなくなった。聖書の言葉はイエス様が残してくださったものだと分かったんだ。このことで僕の人生は変わった。心の中にあった空洞が埋まったんだ。本当に感謝している」
(コスタリカは1次リーグE組で、ブラジルなどに2敗し、27日のスイス戦を残して敗退が確定した=編集部注)
ルイス・テハダ(フォワード、パナマ)
愛情を込めて「闘牛士」「パナマ人」「金歯王」と呼ばれ、パナマのサッカー史上最大の得点数を誇る(43ゴール)テハダは、近く引退を視野に入れている。
今年、テハダの母国パナマはW杯出場を決めたが、これはテハダが何よりも待ち望んでいたことだった。
現在、ペルー・サッカーリーグ1部のスポルト・ボーイズでプレイするテハダは、首都パナマ市の荒廃した界隈で育った。テハダは、「自分の人生が救われたのは、サッカーと神のおかげだ」と言う。「ガーディアン」紙に語ったところによると、こうだ。
「サッカー選手になっていなかったら、どうなっていたか分からない。死んでいたかもしれないし、ギャングの一味になっていたかもしれない。役に立つことをしていたかどうかも分からない。だから、神様がちょうどよい時に僕を捕まえて、ご自身の支配の下に置いてくださったことを、僕は感謝している」
(パナマは1次リーグG組で、イングランドなどに負け、28日のチュニジア戦を残して敗退が決まった=編集部注)
モーガン・リー
(クリスチャニティー・トゥデイのアソシエート・デジタル・メディア・プロデューサー)本記事は「クリスチャニティー・トゥデイ」(米国)より翻訳、転載しました。
出典URL:
https://www.christianitytoday.com/ct/2018/june-web-only/world-cup.html