WCC中央委 強力な包摂性を重視 共に地球規模の正義に向けて前進へ

世界教会協議会(WCC)は6月18日から24日まで、南アフリカのヨハネスブルクで中央委員会を開催した。同委員会はWCCのプログラムに焦点を当て、強力な包摂性、協力の強化、既存のプログラム、そして将来のエキュメニカルなイベントに関するいくつかの決定を行った。

WCC中央委員会は、「気候正義行動のためのエキュメニカル10年」(2025~2034年)を正式に開始し、総幹事に対し「正義、和解、そして一致の巡礼」という、より広範なプログラムの枠組みの中で、この10年を展開するよう要請した。

パレスチナとイスラエルに関する作業部会報告書をはじめとする勧告に関連して、パレスチナ人に対する76年間の抑圧の現実を伝え、国際法と宗教的・道徳的義務に基づく被抑圧民族の自由と自決の権利を擁護する声を積極的に発信することにより、国際的な言説を変える役割を果たさなければならないと述べた。

また、WCCの提言活動と活動は、特に人権侵害、差別、占領、民族浄化、アパルトヘイト、帰還権、そして民間人の保護に関して、説明責任の促進と国際法の確立された原則の実施に焦点を当てるべきであると決定。被抑圧民族の自由と自決のためのWCC世界フォーラムの設立を求め、まずパレスチナ人に焦点を当てるよう求めた。

違法入植地からの制作物に対する制裁という現在のWCCの方針を継続すると同時に、イスラエルによるパレスチナ人への攻撃に抵抗するユダヤ人とパレスチナ人の活動への投資を奨励。

今回、ナイジェリアのルーテル・キリスト教会、マラウイの中央アフリカ長老教会、リベリアの使徒的ペンテコステ派教会、そしてドイツの福音自由教会連合の四つの新加盟教会を歓迎。

さらに、パレスチナとイスラエルにおける危機が国際人道法および人権法、そして最も基本的な道徳原則を著しく侵害するレベルにまでエスカレートしていることに対し、「深い嘆きと憤り」を表明した。声明で、戦争は神の意志に反するとして拒絶するという基本的主張を改めて表明し、道徳的責務として即時の世界的な停戦を求め、個人やコミュニティに対する残虐犯罪が古代から人類の歴史に汚点を残してきたことを嘆き、大量虐殺を含むこうした犯罪に対する国際的な警戒を強化するよう呼び掛けた。

6月22日には、シリアの首都ダマスカスのドゥエイラ地区にあるマル・エリアス・ギリシャ正教会で自爆テロが発生したというニュースに、強い憤りを表明。

6月24日の閉会の祈りにおいて、公式声明、事業に関する決定を公表し、深い洞察に満ちた1週間の集会を終え、音楽、黙想、そして働きを分かち合った。

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

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