日本のプロテスタント最大の教団である日本基督教団は25日(下記の⑧が加わった改訂版は26日)、石橋秀雄(いしばし・ひでお)総会議長と秋山徹(あきやま・とおる)総幹事の連名で、「日本基督教団各教区各教会・伝道所教団関連施設(センターなど)の皆さまへ」宛て、「『新型コロナ・ウイルス感染症に伴う注意喚起』について」と題する文書を発表した。
カトリック東京大司教区のようにミサを中止したところもあるが、教会政治のあり方が違うこともあり、同教団は「礼拝を取りやめることは出来ません」として、各教会に注意を促すに留めている。
以下が改訂版の全文だ。
新型コロナ・ウイルスによる感染症が発生し、国内でも感染者が増えていることはご承知のことと思います。この件に関して、2月20日に厚生労働省より以下の発表がありました。
『新型コロナ・ウイルスの感染の拡大を防ぐためには、今が重要な時期であり、国民や事業主の皆様方のご協力をお願いいたします。最新の感染の発生状況を踏まえると、例えば屋内などで、お互いの距離が十分にとれない状況で一定時間いることが、感染のリスクを高めるとされています。……現時点で政府として一律の自粛要請を行うものではありません』
教会活動の基本は、毎主日の礼拝ですが、「感染リスクの高い環境」であることは認識せざるを得ません。礼拝を取りやめることは出来ませんが、感染のリスクを減らすために、以下の事柄にご留意くださった上で、おささげくださるようお願いいたします。
①信徒教職にかぎらず、下記のような体調不良の場合は、無理をせず、礼拝の出席はお控えください。
風邪のような諸症状──発熱・咳・倦怠感・気管支障害、とくに37・5℃以上の熱がある。
礼拝出席を自粛される場合は、礼拝時間に合わせて、祈りをもってお過ごしください。②礼拝所の入り囗に、入手可能ならば、手指消毒用のアルコールを設置されることをお勧めいたします。
③礼拝その他教会での集会では、マスクの着用をお勧めします。
④平和の挨拶などをなさる場合、握手はお控えください。
⑤洗礼式に使用する水においても、十分にご配慮ください。
⑥聖餐式では、準備される方も、陪餐の方も、手洗いと(可能ならば手の消毒)を徹底してください。
⑦教会の諸集会および食事会(愛餐会)や食事の提供は、可能な限りお控えください。やむを得ず開く場合は、時間を短く(濃厚接触のリスク時間は30分以上です)するか、換気を何度も行ってください。また食品や食器などの使用については、入念な配慮をお願いいたします。
⑧教区や支区・分区・地区、センターなどの教団関連施設での集会や委員会活動においても、開催の是非も含めて、十分な検討と配慮とをお願いいたします。
今後の推移を見守りますが、厚生労働省の他各行政から、集会などを自粛する要請があった場合は、即座に、それに従った検討をして、対応をお知らせいたします。
感染した方々の回復と事態が収まることを祈ります。格別、愛する人を失った人々の悲しみが慰められるよう祈ります。
感染対策のために、苦闘している隣人(中国、韓国)のために、祈りを合わせましょう。