京都に「きかんしゃトーマス」がやってきた! オードリー牧師、出版から75周年  

「きかんしゃトーマス in 京都鉄道博物館」が、京都鉄道博物館(京都市下京区)で開催されている。原作の絵本の出版から2020年に75周年となったのを記念した企画で、青い車体のトーマスが来館者をもてなしてくれる。

©️2021 Gullane(Thomas)Limited.

未就学児に大人気のキャラクター・きかんしゃトーマスは、イギリス人のウィルバート・オードリー(1911~97年)が描いた「汽車のえほん」シリーズに登場するタンク機関車。1945年に出版された『The Railway Series』はベストセラーとなり、現在までに映像化も含め、エピソード数は 500 話以上にのぼっている。日本でも、1973年に同シリーズの出版が始まって以来、ロングセラーシリーズとして刊行が続き、テレビ放送も30年以上の歴史をもつ。

©️2021 Gullane(Thomas)Limited.

同シリーズは、英国国教会のウィルバート・オードリー牧師が、麻疹(はしか)にかかった息子・クリストファーのために話して聞かせた機関車の物語が元になっている。クリストファーは、機関車を擬人化したはなしに夢中になり、麻疹が治ってからも毎晩繰り返し語られた。やがて、そのはなしは『三だいの機関車』という絵本になり、「汽車えほん」シリーズが誕生した。

鉄道マニアでもあったオードリー牧師。幼い頃から、ベッドの中で聞こえてくる機関車の汽笛や、機関車が坂道を登っていくときの鋭い蒸気の音が、まるで機関車が意志を持っているように感じていたという。この逸話を実感できるのは、同シリーズの『小さな機関車たち』に収録されている「目には目を」だ。この中で、「ほっそり牧師」という呼び名のオードリー牧師を彷彿させる人物を登場させ、機関車から、口のききかたを褒(ほ)められたり、意地悪されたと勝手に勘違いされて雨水をかけられたり、最後には自分たちのことを本に書いてくれると喜ばれたりと、機関車たちと愉快な時間を過ごすのだ。

開催中の「きかんしゃトーマスin京都鉄道博物館」では、2つの企画を楽しむことができる。1つは、「汽車のえほ ん」シリーズが出版されてから75周年を記念した原画展「きかんしゃトーマス展 ~ソドー島のなかまたちが教えてくれたこと〜」。ソドー島とは、きかんしゃトーマスの舞台である架空の島で、ソドーの名は英国国教会に実在する「ソドー・アンド・マン教区」に由来している。

展示室内には、絵本の挿絵原画やオードリー牧師の直筆草稿、撮影に使われた模型など貴重な資料が展示され、ソドー島のなかまたち──ゴードン、ヘンリー、エドワード、ジェームスなどトーマスのお馴染みの仲間たちにも会える。また、おはなしの名シーンを再現したソドー島のジオラマも登場するのも見どころとなっている。

©️2021 Gullane(Thomas)Limited.

もう一つは、「扇形車庫にきかんしゃトーマスがやってくる」。京都鉄道博物館 扇形(せんけい)車庫エリアで、平日はトーマスに会えるほか、土・日曜と祝日には、転車台に乗ったトーマスがお話ししたり、クイズが出されたりして、トーマスと一緒に遊ぶことができる。

この「扇形車庫」は、蒸気機関車がダイナミックに回転しながら向きを変える転車台を備えており、 国の重要文化財にも指定されている。明治から昭和にかけて活躍した代表的な蒸気機関車が展示されるエリアとなっている。トーマスは、同館が所蔵する国産蒸気機関車「C11形64号機」の車体を活用し登場。歴代の名車両とともに元気に迎えてくれる。

「きかんしゃトーマス展〜ソドー島のなかまたちが教えてくれたこと〜 」
【期間】2021年9月11日(土)〜11月13日(土)
【会場】 京都鉄道博物館 本館 2F 企画展示室
【観覧料】 無料 ※要入館料

「扇形車庫にきかんしゃトーマスがやってくる」
【期間】 2021年9月9日(木)〜2022年1月10日(月・祝)
【場所】 京都鉄道博物館 扇形車庫エリア
【実演日】 土・日・祝日のみ、きかんしゃトーマスが転車台に乗ってお話します。
【実演時間】(1)1:00 (2)14:00 (所要は各回約15分) ※基本的に土・日・祝日のみ実演予定。ただし、扇形車庫エリアの作業等により中止する可能性あり。 その際、京都鉄道博物館 HP や SNS でおしらせします。

問い合わせは、京都鉄道博物館(電話:0570・080・462)まで。

同館では、来館の際のマスク着用、手指消毒など感染対策の協力を呼びかけている。

 






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