9月20日は彼岸の入り

 

今日9月20日は彼岸(ひがん)の入り。この日から26日までの1週間は秋の彼岸です。秋分(23日)を中日とし、前後各3日を合わせた期間で、26日は「彼岸明け」です。春分の日を中日とした春の彼岸もあります。「暑さ寒さも彼岸まで」といいますが、暑かった夏をしのいで、いよいよ実りの秋を迎えます。

ヒガンバナ(写真:Hiroaki Kaneko)

中日には先祖に感謝し、残る6日は、悟りの境地に達するために「六波羅蜜(ろくはらみつ)」を1日一つずつ修める日とされています。その6つの徳目とは、①分け与えること、②教えを守ること、③耐え忍ぶこと、④努力すること、⑤心の整えること、⑥真理を見抜くことで、キリスト教にも通じるものがあります。たとえば今日は分け与える日ですが、聖書にも「受けるよりも与えるほうが幸いである」(使徒20:35)、「分け与える人は惜しまずに分け与え」(ローマ12:8)、「一人ひとり、いやいやながらでなく、強いられてでもなく、心で決めたとおりにしなさい。神は、喜んで与える人を愛してくださるのです」(2コリント9:7)とあるとおりです。

キリスト教会によっては、教会の合同墓地などで記念会を行い、祖先を拝むことはしませんが、亡くなった人をしのび、神に祈りをささげて天の御国を待ち望む時としています。

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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