立教学院(東京都豊島区)は18日、立教大学の第22代立教大学総長に西原廉太(にしはら・れんた)氏(文学部キリスト教学科教授)を理事会で選任した。現総長の郭洋春(かく・やんちゅん)氏の退任に伴い、次期総長候補者選挙により選出されたもので、任期は来年4月1日から25年3月31日までの4年間。
西原氏は1962年、京都府生まれ。京都大学工学部金属工学学科卒業。93年、聖公会神学院に入学し、96年に司祭に就任。その一方で、95年、立教大学大学院文学研究科組織神学専攻博士課程(前期課程)を修了し、98年から同大文学部キリスト教学科の専任講師となり、助教授を経て、07年から教授に。10年から15年まで同大副総長を歴任し、現在は文学部長兼大学院文学研究科委員長(21年3月まで)。日本聖公会中部教区主教。
専攻は、アングリカニズム、エキュメニズム、組織神学、現代神学。研究テーマは、 16世紀英国宗教改革の神学を端緒に、時代を超えて通底するアングリカン神学のダイナミズム。博士(神学)。キリスト教学校教育同盟第28代理事長、世界聖公会大学連合会(CUAC)理事も務める。著書に『聖公会が大切にしてきたもの』(教文館)ほか多数。
今回の選任を受け、西原氏は次のようにコメントを寄せている。
「この度、次期立教大学総長に選出されました。立教大学は、来る2024年に創立150周年を迎えます。全学 で力を結集し、『建学の精神』を再確認しつつ、世界と未来につながる大学として、さらなる発展を実現するために、誠心誠意、取り組んでまいります」
立教大学は、米国聖公会宣教師・チャニング・ウィリアムズ主教が、聖書と英語の教育を目的として設立した私塾「立教学校」を源流とする日本聖公会系のキリスト教主義学校。今年前期のNHK朝の連続テレビ小説「エール」では、主人公の妻・音の実家が熱心な聖公会の家庭という設定から、西原氏がキリスト教考証を担当し、脚本へのアドバイスや俳優への演技指導などを行った。