最新の文化庁編『宗教年鑑』(令和2〔2020〕年版)によると(42~43頁)、クリスチャンの多い都道府県のランキングは以下のとおり(括弧内は19年、18年、17年、16年度の人数。▲は増、▼は減)。2020年10月1日の都道府県の推計人口と人口ランキングも参考のために併記した。
1位(1)東京
86万8490人(▼86万9443 ▲86万3708 ▲85万6646 ▼85万9603)全国のクリスチャンのうち約45%
1397万1109人(▲1394万2856)1位
2位(2)神奈川
30万2841人(▼30万3530 ▼30万3759 ▲30万4358 ▼30万7161)約16%
921万4151人(▲920万2523)2位
3位(3)大阪
7万1353人(▼7万3654 ▲7万3356 ▼7万3549 ▼7万4999)約4%
881万7372人(▼882万5588)3位
4位(4)長崎
6万2975人(▼6万4174 ▼6万4758 ▼6万5099 ▼6万5598)約3%
131万660人(▼132万5205)30位
5位(5)兵庫
5万7867人(▼5万9007 ▼6万1716 ▲6万1653 ▼6万2075)約2%
543万8891人(▼546万3609)7位
6位(7)愛知
4万6915人(▲4万6200 ▲4万5485 ▼4万5567 ▲4万5121)約2%
754万1123人(▼755万2873)4位
7位(6)福岡
4万6584人(▼4万6791 ▲4万5883 ▼4万6481 ▼4万7110)約2%
510万6774人(▼511万113)9位
8位(8)北海道
4万5058人(▼4万5655 ▼4万6353 ▲4万6007 ▼4万6304)約2%
521万2462人(▼527万3681)8位
9位(9)埼玉
3万8997人(▼3万8999 ▲3万8766 ▲3万8659 ▲3万7985)約2%
734万3453人(▲733万7330)5位
10位(10)千葉
3万5894人(▼3万6209 ▼3万6750 ▲3万5684 ▼3万6185)約2%
628万1394人(▲627万9026)6位
順位の変動は、前年7位の愛知が前年6位の福岡を抜いて逆転した。上位10以内の都道府県はどこもクリスチャン人口が減っている中で、愛知県だけ増えており、16年からは1794人も増えている。
首都圏のここ5年間の増減を見ると、1位の東京は8887人、9位の埼玉は1012人増えており、2位の神奈川は4320人、10位の千葉は291人減っている。この首都圏の4都県で、全国のクリスチャンの約65%を占めている。
一方、首都圏以外では、3位の大阪は3646人、4位の長崎は2623人、5位の兵庫は4208人、7位の福岡は526人、8位の北海道は1246人減っている。
東京は断然多く、都民の約6%はクリスチャン。カトリックの多い長崎は県民の約5%。神奈川は県民の3%。11位の沖縄は県民の約2%。大阪は府民の1%弱になり、全国平均に近くなる。
次に、信者の少ない都道府県ランキングを見よう。
1位(1)福井
2085人(▼2234 ▲2148 ▲2097 ▼2123)
76万2679人(▼76万7742)5位
2位(3)島根
2686人(▼2710 ▼2722 ▲2673 ▼2730)
66万6941人(▼67万3891)2位
3位(2)富山
2813人(▲2700 ▼2924 ▼3160 ▲3038)
103万4670人(▼104万2998)11位
4位(5)徳島
3073人(▼3242 ▼3502 ▲3428 3428)
72万1269人(▼72万8633)4位
5位(4)鳥取
3403人(▲3200 ▲3142 ▼3162 ▼3223)
55万1402人(▼55万4855)1位
6位(6)高知
3780人(▼3875 ▼4001 ▼4054 ▼4077)
68万9785人(▼69万6293)3位
7位(7)佐賀
4243人(▼4254 ▲4240 ▲4220 ▼4324)
80万8821人(▼81万4211)7位
8位(8)岩手
4248人(▲4238 ▼4321 ▼4369 ▼4419)
121万220人(▼122万6430)16位
9位(9)秋田
4318人(▼4467 ▼4571 ▼4802 ▲4687)
95万2069人(▼96万2847)10位
10位(10)香川
4658人(▼4727 ▲4684 ▼4763 ▼4778)
94万8801人(▼95万6069)9位
順位の変動は、前年2位の富山が113人増えて前年3位の島根と逆転した。また、前年5位の徳島が69人減ったのに対して、前年4位の鳥取が203人増えて、順位がひっくり返っている。増えているのは、あと8位の岩手が10人ぐらいで、ほかの県は減っている。この5年間で最も減ったのが秋田の369人で、次が徳島の355人、続いて高知の297人、富山の225人、鳥取の180人、岩手の171人で、増えている県はない。
文化庁文化部宗務課(千代田区霞が関)は1949年以降、統計報告を毎年12月末現在で取りまとめ、単立宗教法人については、それを所轄する都道府県で取りまとめて報告が行われ、毎年、『宗教年鑑』を刊行してきた。この統計は宗教法人を対象として、その関連で非法人宗教団体をとらえているので、非法人宗教団体ばかりの包括宗教団体や単立宗教団体はこの統計の対象外となる。これらの統計は、それぞれ文部科学大臣・都道府県知事所轄の包括宗教法人や単立宗教法人、包括宗教団体からの報告に基づいて作成される。『宗教年鑑』は毎年、文化庁ウェブサイトにてPDFファイルで公表され、95年以降のバックナンバーも見ることができる。