6月14日「義と聖と贖いに」

神によってあなたがたはキリスト・イエスに結ばれ、このキリストは、わたしたちにとって神の知恵となり、義と聖と贖いとなられたのです。(コリントの信徒への手紙I 1章30節)

今日の聖句は、キリストの救いは「義と聖と贖(あがな)い」であると語る。「義」とは、正しい関係という意味である。キリストは十字架の死をもって、損なわれていた神と私たちとの間を正しい関係に回復してくださった。私たちは、この事実を受け入れる信仰によって「義とされ、わたしたちの主イエス・キリストによって神との間に平和を得て」(ローマ5・1)いる。

「聖」とは、特別に取り分けるという意味である。キリストは私たちを特別に取り分けてくださった。それは、私たちが神の救いのみ業を伝えるためである。「あなたがたは選ばれた民、...聖なる国民、神のものとなった民です。それは、あなたがたを暗闇の中から驚くべき光の中へと招き入れてくださった方の力ある業を、あなたがたが広く伝えるためなのです」(Iペトロ2・9)。

「贖い」とは、買い戻すという意味である。私たちは神に背を向けていた時、罪の奴隷であった。しかし、神が世に遣わされた御子キリストは、私たちを罪の支配から取り戻すために、その贖いの代価として、ご自分の命を犠牲にされたのである。罪の奴隷となって滅びるはずの私たちが、キリストに贖われ、神のものとされた時、私たちは神の栄光に生きる意味ある人生に変えられた。「あなたがたは、代価を払って買い取られたのです。だから、自分の体で神の栄光を現しなさい」(Iコリント6・20)。キリスト・イエスにより神の「義と聖と贖い」の恵みにあずかった私たちは、喜んで主を礼拝し、主に仕える。

内藤淳一郎

内藤淳一郎

西南学院大学神学部卒業後、日本バプテスト連盟の教会で牧会、鹿児島大学哲学科のカトリックの神学の学びから、鹿児島ラ・サール高校でも教える。日本バプテスト連盟宣教室主事、日本バプテスト連盟常務理事を8年間務める。

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