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◆1792年4月25日 フランスでギロチンでの処刑が採択された日
ギロチンでの処刑は現在では残酷な刑罰の代名詞のようなイメージで捉えられていますが、この方法をはじめに採用した理由は「残酷な刑罰を避けるため」でした。
ギロチン以前のフランスでは、受刑者の身分によって死刑の方法が異なっていました。比較的苦痛が少ないとされる断首で処刑されるのは貴族階級だけで、平民は良くても縛り首、場合によっては八つ裂きなどの刑に処せられていました。断首の場合も処刑人の技量不足で切り損ねた場合などは多大な苦痛を伴いました。確実に苦痛なく処刑されるには、腕のいい処刑人を雇わねばならず、それができるのは貴族でもごく一握りでした。
これを問題に思ったのがギヨタン博士という人で、イエズス会で人文を学んだ人でした。彼は「人の死は平等でなくてはならない」と考えました。死を前にすればあらゆる人は平等であるというのは聖書の教えることにも沿うことです。
そこで、すべての人が最高級の貴族と同じように尊厳を持って、必要以上の苦痛なく処刑されるためのシステムとして、ギロチンの開発と導入を提案しました。また、彼は最終的には死刑制度の廃止することを理想としていました。死刑廃止に向けての第一歩として、まずは残酷な死刑を廃止するという意図でギロチンが提案されたんです。
「死刑の象徴」とさえ思えるギロチンを、死刑廃止論者が採用したというのは意外な話です。
それではまた明日。