明治学院大学・白金キャンパス(東京都港区)で22日、クリスマス・ツリー点灯式(主催:明治学院大学宗教部)が開催された。クリスマス行事の一環として毎年行われ、明治学院の冬の風物詩となっている。今年はあいにくの雨天だったため、予定されていた明治学院記念館前の芝生広場ではなく、チャペル内での開催となった。
エッサイの株からひとつの芽が萌えいで、その根からひとつの若枝が育ち、その上に主の霊がとどまる。知恵と識別の霊、思慮と勇気の霊、主を知り、畏れ敬う。(イザヤ11:1〜2)。
点灯式は、明治学院大学の松原康雄(まつばら・やすお)学長によるこの聖書の朗読から始まった。
続いて、長野県の小諸市立野岸小学校合唱部の児童が「あわてんぼうのサンタクロース」を、手拍子を入れながら披露。明治時代、明治学院で学んだ島崎藤村が小諸義塾で教鞭をとった縁で、小諸市とは協働連携協定を結んでいるつながりから、毎年、小諸市の児童が招かれている。また、同大学のすぐ近くにある港区立白金の丘小学校合唱団の児童も「ジングルベル」を元気に歌った。子どもたちの明るい歌声がチャペルに響いたあと、後ろのバルコニーから、明治学院高校ハイグリー部の生徒が「さやかに星はきらめき」を歌うと、チャペルは厳(おごそ)かな雰囲気に包まれた。
その中で明治学院高校の石川理(いしかわ・さとる)校長が登壇し、先のイザヤ書の御言葉からクリスマス・メッセージを語った。
イザヤ書は、キリストが生まれる800年以上前に書かれた預言書。ユダヤ人は何百年も救い主の誕生を待ち望み、ついにイエス・キリストが与えられたことを祝うのがクリスマスだと伝えた。
「誕生日というと、一つ歳をとる日と思われますが、もう一つ意味があります。それは、その人が生まれたことを記念し、生まれたことを喜ぶ日です。
今から2000年前、小さな命が光として馬小屋に生まれました。その光は、2000年後の私たちに大きな光として輝いています。光は輝きであり、熱であり、私たちの心を明るく照らし、あたためてくれます。その喜びを感じつつ、クリスマスにその火を灯すことができたらと思います。皆さんが素敵なクリスマスを過ごすことができますようにお祈りします」
メッセージの後、野岸小学校、白金の丘小学校、明治学院高校、明治学院大学のそれぞれの代表者が前に出て、カウントダウンの声とともにスイッチを押し、チャペル内のツリーが点灯すると、満席となった会場から大きな拍手が起きた。ツリーがあたたかく輝く中で、参加者全員で「もみの木」を斉唱し、点灯式は終了した。
チャペルの祭壇には、アドベント用の4本のろうそくとアドベント・クランツも用意され、12月1日の待降節第1主日から日曜日ごとに順番に火が灯される。また、明治学院記念館前の芝生広場に置かれたツリーも、降誕節が終わるエピファニー(公現祭)である来年1月6日までの毎日午後4時半~10時まで点灯される。巨大なツリーは国道と明治学院前バス停前からよく見えるので、地域の人の目を楽しませている。
他大学のクリスマス・ツリー点灯式としては、立教大学の池袋キャンパス、青山学院大学の青山キャンパスと相模原キャンパスは29日、関西学院大学の西宮・上ヶ原キャンパスと同志社大学の京田辺校地は12月2日、上智大学の四谷キャンパスは12月上旬の予定。明治学院大学の横浜キャンパスは15日、同志社大学の今出川校地は21日、関東学院大学の横浜・金沢八景キャンパスでは25日に行われた。