昨年12月6日に開催された「現実の厳しさ、牧会の難しさに真っすぐ向き合う」と題されたGC2サミット(グラハム・センターが主催する各教派の代表が集まる集会)に向けた準備は2カ月を要したが、そこで神は私たちの想像を超える働きをなされた。集まった400人以上の参加者に加え、80人近くが世界中からオンラインで参加した。多くの牧師やカウンセラーが登壇し、リーダーシップや燃え尽き症候群、そしてメンタルヘルスについて話した。
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Two months of planning for our GC2 Summit on Facing Hard Truths & Challenges in Pastoral Ministry couldn’t have prepared us for what we saw God do this past Friday. Over 400 leaders joined us in person and nearly 80 livestreamed in from all over the world to hear pastors and counselors talk about leadership, burnout, and mental health. If you were unable to join us, you can purchase the full day’s recordings through the GC2 website. They will be available until January 10, 2020.リック・ウォレン、ダーウィン・グレイ、ルース・ヘイリー・バートン、ドリュー・ヒョン、デビッド・ワン、フィリップ・ライケン、マーガレット・ディダムスなどの指導者から投げかけられた言葉は、今を生きる牧師にとって最も重要なことを教えてくれるメッセージだった。今回、その内容についていくつか考察したい。
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The messages from leaders such as Rick Warren, Derwin Gray, Ruth Hayley Barton, Drew Hyun, David Wang, Philip Ryken, Margaret Diddams, and others reflected the most important messages pastors need to hear today. Below are some of our takeaways.
牧会は簡単なものではない。多くの牧師が同じように答えると思うが、牧師たちはほとんど毎日、何かしらの困難にぶつかる。それは人間関係にまつわる困難や、霊的・身体的・感情的・精神的な困難だ。そして、年に5日くらいは「このままでやっていける」という感覚を持つが、残りの360日は、敗北感や不快感、落胆に満ちていることを考えれば、その5日の感覚は貴重だといえる。
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牧師は、人々の人生のほつれを繕(つくろ)う手助けを常に求められる。しかし、破れを抱える信徒を牧会する牧師もまた、破れを抱える一人の人間だ。
そのとき、牧師はこう考える。「これは問題なく修正できるし、完璧な解決策だってすぐに見つかる。必要なのは計画だけだ」と。そうやって私たちは空想にふける。「必要なのは、うまいやり方だ。いや、これまで考えたやり方をもっと頑張ればいいだけだ。必要なのは睡眠を増やすことかもしれない。安息日をもっと大事にしてみてもいい」
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これから、牧師の信じている8つの嘘(うそ)について書こうと思う。それは、過去の偉大なリーダーたちが踏み固めた道から私たちを自由にしてくれるだろう。
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ピノキオの鼻は、嘘をつけばつくほど伸びる(写真:Vladimir Menkov)
1 より良い計画と戦略さえあれば、より良い牧会者になれるはずだ
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牧師は「行動」を優先させることが多い。そして、「キリストのために何を行うか」に気を取られるあまり、「キリストにおいて私は何者か」のほうがはるかに重要なことを忘れてしまう。ダーウィン・グレイは、先日のG2サミットでの講演を次のように簡潔に要約した。「神が見たいと思っているのは、あなたを通して御業(みわざ)が行われることではなく、あなたの中で御業が行われることではないか」
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牧師が精神的・感情的に消耗しきるまで職務に殉ずる時には往々にして、「どんな困難だろうが、より良い計画と戦略があれば乗り越えられるはずだ」という嘘を信じている。「特効薬のような計画さえあれば、私の教会はこれを成し遂げられるはずだ。そうすれば私は満足だ」と。
しかし、特効薬なんてあるはずないではないか。いや、そんなものは必要ないのだ。必要なのはイエスなのだから。
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より良い指導者となれる唯一の方法は、神からの愛をより深く受け止めることだ。リック・ウォレンはそれについてこんな言い方をした。「宣教におけるあなたの最初の仕事は、神の愛を受け入れることです。あなたは自らの愛し方を神から教わったのです」
そう思えない、あるいは、そのことを生き方に反映させていない牧師はあまりにも多い。イエス以外には何も必要ないのだ。そして、私たちが本当に必要とするものに導くことができるのもイエスだけなのだ。(2に続く)
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「クリスチャニティー・トゥデイ」(Christianity Today)は、1956年に伝道者ビリー・グラハムと編集長カール・ヘンリーにより創刊された、クリスチャンのための定期刊行物。96年、ウェブサイトが開設されて記事掲載が始められた。雑誌は今、500万以上のクリスチャン指導者に毎月届けられ、オンラインの購読者は1000万に上る。