寒中ならびにコロナ禍お見舞い申し上げます。
やっと新年が明けたと思ったらまたもや緊急事態発令で、おめでたい気分が吹っ飛んでしまいました。もうコロナは勘弁ですが、どうも簡単には収まってくれない気配、今年もwithマスク、どこに行くにも先ず検温、入り口には消毒液、GoTo何処へも行けない一年になるのでしょうか。
そんなブルーな日々はつまらないなぁ~、コロナ禍逆手にとってなんとか面白く過ごせないものかと考える久米、本当は旅に出たいのですが遠くには行けません。そうか!ものすごくご近所ならゆるされますよね。。。^_^
というわけで今月は安近短よりももっとミニマムな「旅」のご提案でございます。
だいたい観光地に行くとか、列車や飛行機のお世話にならなくても旅って成立しますよね。いつもの住まいからちょっと離れてみるとか、日常の景色が少しだけ違って見えるのも旅の内と考えたら結構色々なコースが浮かんできました。
まず電車やバスなどの乗り物編です。よく使う沿線って、最寄駅と通勤、通学、買い物など用事のある駅で降りるくらいじゃないですか。鉄道オタクの方は別として、私など降りたことのない駅が結構いっぱいあるのです。一度も降りたことのない駅、かなり新鮮です!駅前の小さなロータリーから伸びる昔ながらの商店街に、年季の入った乾物屋さんがあったり、その斜め前に磨りガラスがモダンなフランス菓子のお店を見つけたり、という具合です。意外な発見が楽しくて私鉄、JR、地下鉄と足を伸ばしてもせいぜい夕飯の支度までには戻ってこれるGoTo 小さな旅、循環バスの途中下車なんかも思った以上にワクワクしますよ。
見慣れたバス停でも降りると降りないでは全然違うんですね。住み慣れた町の同じ3丁目でも通りひとつ違えば違う風景です。勘を頼りに知らない路地をぶらぶら歩いていたら行き止まりに!こんなに近場でも道に迷うとちょっとドキドキします。仕方なく来た道を戻ろうと歩を進めたら、どうやら違うコースだったようで来た時にはなかった児童遊園地にたどり着きました。
ペンキの剥げたベンチに腰をおろし少し伸びた夕陽をながめていたら、こんな風に1日が暮れて、家に戻ると夕食の支度、台所の湯気の向こうに母や祖母の姿があった子供の頃を思い出しました。パソコンも携帯もネットもありませんでしたが何も困りませんでした。コロナじゃなくても夜の8時頃にはお店は閉店でした。東京の夜空でも北斗七星を数えることが出来ました。アレもコレも便利になって世界の情報もクリック一つで瞬時にわかる今日の私ですが、のんびりゆっくり1日を丁寧に過ごす事を忘れていたなぁ、と思わされています。ここからは冬の星座は見えませんがジャングルジムの先に一番星!散歩の延長みたいな小さな旅にも素敵なお土産でした。
聖書の登場人物たちも果てない旅を続けましたね。聖書という書物そのものが「旅」をテーマに語られていると言っても良いでしょう。乳と蜜の流れる地を目指したアブラハム一家の旅にも、エジプトから脱出したモーセ率いる一行も、また地中海を巡ったパウロの旅路も、道中のドラマはお楽しみより危険や試練の方がいっぱいでしたね。そういう意味では私たちが思い描く観光旅行とは趣(おもむき)が違いますが、それでもどんなにゴージャスな旅でもやはり最後は我が家に帰るとホッとしませんか。そこは単に建物のハウスではなく、誰かが待っている住み馴れたホームだからではないかなぁ。聖書の旅人たちが最後にたどり着いた我が家は神さまの大きな懐の中でした。
私やあなたの人生の旅路の最後のホームはどこでしょう。昨日の途中下車のように、一つ路地を間違ったり、ぐるぐる迷路のように同じ所に出てしまったり、近道だと思ってとんでもない坂を下ったり、旅にはハプニングがつきものですがそれもまた人生経験でしょうか。そうそう、良い旅には良いガイドブックがあると心強いですよね。だから私は受洗以来「じぶんの歩き方」とも呼べるバイブルをいつもポケットに忍ばせております。これで安心、あしたはどこに行こうかなぁ…皆さんも小さな旅、いかがですか。