今日6月15日は巌本善治(いわもと・よしはる)の誕生日です。野上弥生子(のがみ・やえこ)や羽仁(はに)もと子、相馬黒光(そうま・こっこう)、山室機恵子(やまむろ・きえこ)などが学び、植村正久(うえむら・まさひさ)や内村鑑三(うちむら・かんぞう)、島崎藤村(しまざき・とうそん)、北村透谷(きたむら・とうこく)、津田梅子(つだ・うめこ)などが教えた明治女学校の校長を務めました。また、勝海舟(かつ・かいしゅう)と親しく、『海舟座談』(岩波文庫)の編者としても知られています。
フェリス女学院に講演に行った時、『小公子』(岩波文庫)を翻訳する若松賤子(わかまつ・しずこ)と知り合い、横浜海岸教会で結婚式を挙げています。ヴァイオリニストの巌本真理(いわもと・まり)は孫。
21歳の時、洗礼を受け、翌年、日本初の本格的女性誌『女学雑誌』を創刊して、編集人を務めるなど、キリスト教の立場から女子教育や啓蒙(けいもう)に尽力しました。その一方で、女性問題が取り沙汰(ざた)され、明治女学校が閉校に追い込まれるなど、「本気に神に仕えようとはしていなかった」と羽仁は非難しています。