Jリーグの年間表彰式「Jリーグ・アウォーズ」が18日、横浜アリーナで行われ、名古屋グランパスのフォワードでクリスチャンのジョー(31)がJ1得点王に輝いた。加入1年目にもかかわらず、33試合で24得点を挙げた。
ブラジルに帰国するため、授賞式にはVTR出演し、次のように語った。「僕の気持ちは言葉で説明できないくらい幸せです。日本に来て1年目で、すべてに馴染まなければいけませんでした。その難しい状況で得点王になれたことが本当にうれしい。来年にはもう一度(サポーターのみなさんと)一緒に戦って、もっと大きな目標に向けて頑張っていきましょう」
ジョー(Jô)こと、ジョアン・アウヴェス・デ・アシス・シウヴァはブラジル・サンパウロ出身で、元ブラジル代表。
2003年、16歳の時にブラジルのクラブ、コリンチャンスでプロデビューし、2年後、ロシアのCSKAモスクワに移籍して2年半で77試合44ゴール。08年、移籍金約38億円で英国のマンチェスター・シティに移るが結果を残せず、紆余曲折があった後、11年、ブラジルのインテルナシオナルへ移籍。この頃から酒におぼれ、夜遊びにふけるようになり、練習の遅刻、遠征不参加などの問題行動が目立つようになった。それに愛想を尽かした妻からは離婚を切り出される。14年にはW杯ブラジル代表に選出されるが、いい結果を残せず、生活がさらに乱れた。レチコ・ミネイロから戦力外通告を言い渡されたり、中国の江蘇蘇寧(こうそそねい)も5カ月で退団したりした後、17年、移籍金ゼロで古巣のコリンチャンスに戻る。ここで心機一転、妻の勧めで福音派の教会に通うようになり、酒を断って、妻とも復縁。そうしてコンディションを取り戻すと、ブラジル・リーグの得点王になり、MVPに選ばれた。今年、名古屋グランパスに移籍。