立教大学・池袋キャンパス(東京都豊島区)で27日、クリスマス点灯式(主催:同大池袋クリスマス実行委員会)が開催された。立教学院諸聖徒礼拝堂聖歌隊、ハンドベル・クワイア、オーガニスト・ギルドが美しい音色を奏でる中、同大のランドマークともいえる2本のヒマラヤ杉に色とりどりの光が灯(とも)された。
池袋キャンパスを開学してから今年で100周年。2本のヒマラヤ杉は開学当時に植えられ、高さは現在約25メートルになる。そのヒマラヤ杉を用いたクリスマス・イルミネーションは、戦後間もない1949年ごろ始まった。戦災で一面焼け野原となった池袋の街に灯された光は、不安や悲しみ、苦しみを抱えていた人にとって、将来を照らす励ましとなった。
日が暮れるとともに、その希望の喜びを分かち合おうと、学内外から多くの人が三々五々集まってくる。点灯式は、立教学院諸聖徒礼拝堂聖歌隊による賛美から始まった。
「このイルミネーションの灯(あかり)は、救いの光、希望の光を象徴しています。その光は、救い主イエス・キリストの誕生によってもたらされ、すべての人々を照らし、幸せをもたらしました」
そう司会者が告げた後、「闇の中を歩む民は、大いなる光を見、死の陰の地に住む者の上に、光が輝いた……」(イザヤ9:1〜9)という聖書箇所が朗読された。オーガニスト・ギルドによる聖歌「ああ、インマヌエルよ」の賛美に続いて、大学チャプレンの中川英樹(なかがわ・ひでき)司祭が挨拶(あいさつ)に立ち、次のように述べた。
「100年を迎える池袋キャンパスのクリスマス・イルミネーションの光は、たくさんの人の中に火を灯し続けてきました。これからも灯し続けていくでしょう。今日の点灯式で、自分の心の中に感じたことを思い出としてずっと持っていていただきたい。そして今後、心が暗くなったとき、イルミネーションの光を思い出してください。あるいは、暗さに沈んでいる仲間がいたら、この光を一緒に思い起こしてください。それは、今日準備した者にとっても大きな励み、喜びになると思います」
ハンドベル・クワイアの演奏が終わると、来場者が手にしていたキャンドルの火が消され、2本のヒマラヤ杉の電飾がいっせいに点灯された。電球の数はおよそ1150個。歓声とともに広場は美しい光に包まれた。
同大では、アドベント(待降節)シーズンには、この点灯式をはじめ、ハンドベルやパイプオルガンのコンサート、メサイア演奏会、キャロリングなどさまざまなクリスマス行事が予定されている。
これらの行事を企画、運営しているのが、立教大学池袋クリスマス実行委員会。チャペルを中心に活動する9団体の集まりである学生キリスト教団体に所属する学生有志によって組織されている。
なお、同大新座キャンパス(埼玉県新座市)においても12月4日(火)に、立教新座高等学校主催によるイルミネーション点灯式が予定されている。同大のクリスマス行事についてはホームページを。
全国のキリスト教大学の点灯式
11月18日
桃山学院
11月20日
梅光学院
11月22日
松山東雲女子
11月26日
広島女学院
11月27日
共愛学園前橋国際
11月28日
北陸学院
11月30日
青山学院
12月3日
北星学園
12月6日
白百合女子
(各大学の公式ホームページで紹介されているところだけ取り上げました)