カトリック那覇教区(教区長:ウェイン・バーント司教)は10日、「復活の主日以降のミサについて」という文書を発表し、「復活の主日から4月25日(土)までの期間、公開ミサ及び教会行事を休止する」と通知した。
また同日付の「ウエイン司教からの招き」では、毎日正午にそれぞれの場所で心を合わせて、新型コロナ・ウイルス感染症の1日も早い収束を願い、「主の祈り」「アヴェ・マリアの祈り」「栄唱」を1回ずつ唱えることを提案した。
那覇司教区は沖縄県を管轄区域とするが、沖縄県の新型コロナ・ウイルス感染者は94人確認されている(17日現在)。
「復活の主日以降のミサについて」の全文は次のとおり。
親愛なる兄弟姉妹の皆様、ご復活おめでとうございます。いま、世界中が新型肺炎感染症の大流行によって苦しみと悲しみの中に置かれていますが、そのような状況だからこそ受難と死を過ぎ越した主の復活は、人類の希望の光であり魂の深い喜びなのです。私たち人類が抱える病の苦しみや死の悲しみの闇がどんなに深くても、主のご復活の光は暗闇が暗ければ暗いほど輝くと信じます。
先日、聖なる三日間の公開典礼(聖木曜日、聖金曜日、復活徹夜祭)はすべて夜の行事となるため中止を決定しましたが、せめて信仰生活の中心となる復活の主日だけは何とか執り行いたいと願っておりました。しかしながら、沖縄県でも市中感染が強く疑われる感染例が増加し「感染拡大警戒地域」へと悪化しているとの見解が示される中、本日(4月8日)非公開の聖香油ミサを聖職者のみで執り行い、その後の会議で今後のミサ等の集会のあり方について検討した結果、以下の通り決定しましたので、お知らせいたします。
1 復活の主日から4月25日(土)までの期間、公開ミサ及び教会行事を休止する。
2 司祭の司牧活動は引き続き行い、これまで以上に感染予防策を取りつつ様々な手段をもって信徒の信仰生活を支える。また、すべての人にとって教会が精神的な支えとなることが出来るよう感染予防に留意しながら、祈りの場と機会を提供するよう努める。
3 信徒は、公開ミサに参加できなくても家庭での祈りや愛のわざによって教会の霊的活動に参与する。特に苦悩の中に置かれた人々に寄り添い、亡くなられた人のために祈る。
なお、4月25日(土)以降のことはあらためてお知らせいたします。主任司祭はじめ、すべての信徒と教会を訪れるすべての人の健康といのちを守るための決定にどうかご理解とご協力をお願い致します。
「ウエイン司教からの招き」の全文は次のとおり。
同じ時、それぞれのおかれた場で心を合わせて祈りましょう!
親愛なる那覇教区の皆様、
公開典礼の中止に伴い、皆さんは共にミサを捧げることのできない寂しさを感じておられると思います。しかしながら、私たちは信仰に根ざした兄弟姉妹として、信仰者の使命を果たし続けていくために、共に集うことは叶わなくても、それぞれのおかれた場で、心を合わせて祈ることはできると思います。
そこで、信徒からの声を受け、公開ミサが再開されるまでの間、司教、司祭、聖職者、信徒の皆さんはそれぞれのおかれた場で心を合わせて同時刻の昼12時に新型コロナ・ウイルス感染症の1日も早い収束を願い「主の祈り」「アヴェ・マリアの祈り」「栄唱」を1回ずつ唱えることを提案いたします。同時刻に時間の都合がつかない方は、時間をずらしても構いません。共に、心を合わせて祈ることがより力強い祈りになるのだと思います。
多くの方の参加をお待ちしております。すべての人のいのちが守られ、健やかで安心できる世界を取り戻すことができるよう共に祈りましょう。