カトリック高松教区、「緊急事態宣言」が解除されるまで、各小教区の主日の公開ミサを自粛

 

カトリック高松教区(教区長:諏訪榮治郎司教)は17日、「『緊急事態宣言解除』まで公開ミサを自粛することについて」という文書を発表し、「緊急事態宣言」が解除されるまで、各小教区の主日の公開ミサを自粛するよう通達した。

カトリック桜町教会(写真:Abasaa)

高松教区が管轄する四国4県(香川県、徳島県、愛媛県、高知県)のうち、高知県に62人、愛媛県に41人、香川県に22人、徳島県に3人の感染者が確認されている。

『緊急事態宣言解除』まで公開ミサを自粛することについて」の全文は以下のとおり。

主の復活おめでとうございます。

春の訪れに合わせるかのように、毎年巡ってくる主の復活祭を、今年は特別な状況で迎えることとなりました。新型コロナ・ウイルス感染への恐れと病原体が一日でも早く取り除かれ、私たちの社会が希望と笑顔を取り戻すことができるようにと、世界中の教会が心を一つにし沈黙のうちに主とともに聖週間を過ごしました。国同士が互いに権力争いをやめ、とりわけ弱くされた地域の人々を援助し、守ることが私たち人類の課題として浮かび上がってきています。そんな状況の中で、私たちは主の復活祭を迎えました。

四国4県においても、ウイルス感染は当初思っていた以上の脅威を目の当たりにすることとなり、医療施設及び医療に携わる方々の医療崩壊を招きかねない危機を感じております。4月7日、安倍首相より7都府県(東京、神奈川、埼玉、千葉、大阪、兵庫、福岡)に「緊急事態宣言」が発令されました。これにより外出自粛、休業要請が5月6日まで続き、多くの人が感染の拡大防止のために犠牲を払うことになります。感染者が新たな感染者を生み広げることのないように、私たちカトリック教会も社会的責任と自覚を共有し、適切な行動を求められます。

よって、高松教区として、「緊急事態宣言」が解除されるまで、各小教区の主日の公開ミサは、自粛してくださることを、通達いたします。解除は5月6日かもしれませんが、状況によって当面続くことになるかもしれません。その都度、通達いたします。病者訪問、面会など場合によって難しい状況となっておりますが、どうぞ担当司祭(助祭)と連絡を取りあってください。教区のホームページをも参照ください。

長きにわたり、ミサ聖祭や諸活動に参加できない、心もとない状況ではありますが、医療従事者の方々や、ともに生きる人々への配慮として受けとめ、収束への祈りをささげてまいりましょう。各小教区の主日の公開ミサは捧げられなくとも、司祭は毎日ミサを捧げております。ご家庭においてもミサの時間に心をあわせ、(インターネット動画サイトにおいてもミサ聖祭が放映されております。)聖なる時間を持ってくださることをお勧めいたします。

主の豊かな癒しと祝福をお祈り申し上げます。

雑賀 信行

雑賀 信行

カトリック八王子教会(東京都八王子市)会員。日本同盟基督教団・西大寺キリスト教会(岡山市)で受洗。1965年、兵庫県生まれ。関西学院大学社会学部卒業。90年代、いのちのことば社で「いのちのことば」「百万人の福音」の編集責任者を務め、新教出版社を経て、雜賀編集工房として独立。

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