今日8月31日はダイアナ元妃が亡くなった日です。1997年、交際相手とクルマで移動中、マスコミを振り切ろうと運転手が猛スピードで走っている最中に運転を誤り、中央分離帯に正面衝突して不慮の死を遂げました。36歳でした。
英国の名門貴族スペンサー伯爵家に生まれ、生後間もなくサンドリンガムの聖マグダラのマリア教会(英国国教会)で洗礼を受けました。81年にチャールズ皇太子と結婚し、ウィリアムとヘンリーの両王子をもうけますが、96年に離婚。事故はそれからちょうど1年後のことでした。
ダイアナは、国際的な慈善事業や人道支援活動、特にエイズ問題やハンセン病問題、地雷除去問題に精力的に取り組み、その活動は国内外に大きな影響を与えています。87年には、英国初のエイズ病棟のある病院を訪問し、患者と素手で握手した写真が世界各地で報道されました。それが、「エイズは触れただけで感染する」という偏見を一掃するのに多大な貢献を果たしたのです。
またマザー・テレサを尊敬し、92年にローマで初対面した時には、二人きりで祈りの時を持ちました。翌年にはマザーがダイアナに祈祷書を贈ったり、ダイアナがインド・コルカタのホスピスを訪問したりするなど、交流を深めていきました。ダイアナが亡くなったという知らせを受けたマザーは、次のような哀悼のコメントを発表しています。「彼女は貧しく恵まれない人々のことを常に気にかけていた。彼らのために何かできることはないのかと考えていた。だから、彼女は私にとても近い存在だったのです」。それから1週間も経たない9月5日にマザーも亡くなりました。