ハンガーゼロ(日本国際飢餓対策機構、清家弘久理事長)は、10月16日の「世界食料デー」に合わせて、9月1日~11月30日を「2025世界食料デー月間」とし、世界食料デー大会などをとおして飢餓啓発および募金活動を行う。募金の目標額は2千万円。
今年の世界食料デー大会は、全国6地区(都道府県)10会場で開催する(9月1日現在)。またこの期間にあわせて全国の支援教会でも「世界食料デー礼拝」の開催や、支援グループによる催事も行われる予定だ。「あなたの1食分募金」は、世界18か国のハンガーゼロの活動地で、住民が主体となって行う飢餓・貧困から脱却するための取り組みなどに用いられる。
国連世界食糧農業期間(FAO)など5つの国連機関の最新統計によると、2024年に飢餓に直面した人は約6億7,300万人。これは世界人口の8.2%で、前年の8.5%からは改善したものの、世界で11人に1人が飢餓に苦しむ厳しい状況が続いている。とくにアフリカでは3億人余が慢性的な栄養不足となっており、これはアフリカの人口の5人に1人に当たる。国連はこのまま状況が続くと2030年までには世界の飢餓人口の6割近くをアフリカが占めるとの見通しも示している。
国連が掲げる地球の課題解決のための17の目標(SDGs)ーー2030年までに「貧困をなくそう」「飢餓をゼロに」ーーなどにハンガーゼロも賛同し、取り組んでいるところだ。しかし、世界各地での紛争や戦争、気候変動による温暖化に加え、新型コロナ流行が社会全体に与えたダメージも残り、2030年の目標達成は困難になりつつある。
こうした現実問題を受け、ハンガーゼロでは、2025年の世界食料デーを「Living with you つながろう、世界の家族」を開催テーマとした。そこには、「私たち一人一人が飢餓と貧困、戦争・紛争に苦しむ人々とつながる世界の家族となって支援の輪を広げていきたい」という願いが込められている。募金の目標額も昨年集まった1850万円を上回る2千万円を掲げ、各地で開催される世界食料デー大会への参加や、「あなたの1食分募金」への協力を広く呼び掛けている。

支援先のアフリカ・ザンビアでは、地域の住民が主体となって小学校を建設し教育環境の改善に取り組んでいる。
ハンガーゼロは9月からホームページに世界食料デー特集ページを公開。また世界食料デー大会や各種の関連イベント主催者向けに、オンラインでもオフラインでも使うことができる5〜15分の5つの動画を作成し、ハンガーゼロYouTubeチャンネルで無料で公開(一部限定)している。詳しい内容については、世界食料デー事務局の東京事務所(電話:03-3518-0781)まで。
●世界食料デー「あなたの1食分募金」の方法
①ハンガーゼロのウエブサイトからクレジットカードまたはコンビニエンスストア決済を利用
②郵便振替 00170-9-68590 日本国際飢餓対策機構 記入欄に「世界食料デー」と明記
画像は全てハンガーゼロ提供。