夜勤にまつわるエトセトラ【聖書からよもやま話533】

主の御名をあがめます。

皆様いかがおすごしでしょうか。MAROです。
本日もクリプレにお越しいただきありがとうございます。

聖書のランダムに選ばれた章から思い浮かんだよもやま話をしようという【聖書からよもやま話】、今日は 旧約聖書、詩篇の134篇です。よろしくどうぞ。

詩篇 134篇1節

さあ主をほめたたえよ。
主のすべてのしもべたち
夜ごとに主の家で仕える者たちよ

(『聖書 新改訳2017』新日本聖書刊行会)

詩篇134篇というのは、たった3節しかないシンプルな詩です。神殿で働いている聖職者たちに向けて祝福を祈る詩なんだそうです。ここに、「夜ごとに主の家で仕える者」とあるのは、どうやら当時の聖職者にもいわゆる夜勤があったようなんです。

日本の多くの教会は人員不足やセキュリティなど、様々な理由で日曜日の昼間しか開いていなかったりしますが、アメリカの教会は日曜日ではなくとももんが開いていて、みんなが自由に出入りしてお祈りができたりします。しかしそれでも夜は閉まっていることがほとんどです。アメリカで夜まで教会を解放していたら犯罪の温床になってしまいそうですし、無理もないことかとも思います。ですからそこで働いている聖職者や職員さんも、夜には基本的には家に帰るのかと思います。教会によっては宿直さんみたいな人がいて、泊まり込んだりもしているのかもしれませんが。

その点、旧約時代のイスラエルの神殿は夜まで開いていたのでしょうか。みんないつでも出入りして祈ったりできたのでしょうか。それとも、この夜勤の人たちは神殿の火が消えないようにするとか、掃除をするとか、そういったことをしていたのでしょうか。この詩からはわからないことも多いですが、色々と想像が膨らみます。

夜勤って、やってみると想像以上に大変ですよね。僕も昔アルバイトで夜勤に入ったことがありますが、同じ8時間勤務でも夜の8時間って昼間よりも長く感じたりして、朝になると「やたら疲れたなぁー」なんて思ったものです。疲れたからどこかのお店に寄って何か食べようかなんて思っても、どのお店もまだ開いてないし。大体どこの職場でも夜勤というのは昼間より時給が高かったり手当がついたりします。それだけ夜に働くというのは人間にとって負担が多いということなんでしょうね。

現代の日本、特に都市部のいわゆる不夜城はそんな夜勤の人たちによって支えられています。眺望のいいところからロマンチックに眺める夜景が美しいのは夜勤の人たちが働いている証拠です。その人たちが働いていなければ、夜景はもっと真っ暗なはずですから。医療も救急も消防も警察も「夜はやりません」なんて言われてしまったら困ります。僕たちが夜、安心して眠れるのはそんな夜勤の人たちがいるからです。体にも、もしかしたら心にも負担をかけながら夜に働いてくださっている方々に感謝と、そしてこの詩のように祝福を祈りたいと思います。

それではまた。

主にありて。
MAROでした。

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横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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