フラー神学校助教授 重婚の疑いで解雇

米フラー神学校は10月末日、ヴィンス・バントゥ助教授が常習的に性犯罪へ加担し、知り合った女性を2人目の妻として迎える重婚をしていたとの通報を受け解雇した。「クリスチャニティ・トゥデイ」が報じた。

セントルイス州の牧師グループが「バントゥ氏が神学的に逸脱した論法で性犯罪を私的に正当化している」と非難。その旨を複数人の証人とともに「クリスチャニティ・トゥデイ」紙へ報告した。バンドゥ氏は同紙に対し「信頼していた男たちに裏切られた。自分の宣教の成功に嫉妬しているのだ」と供述している。

フラー神学校校長のディビット・エマニュエル・ゴートリー氏は「不正行為の疑いについて包括的かつ慎重に調査した」と述べ、10月23日に生徒たちへ一斉に同氏との契約解除を決定したとする旨のメールを送った。

バンドゥ氏は古代アフリカ・キリスト教の専門家であり主著『A Multitude of All Peoples』の他、キリスト教系の大学や研究会で講壇に立ち、フラー神学校では教会史と黒人教会の神学について講じていた。

以前にもセントルイス州にあるカヴェンナント神学校で教鞭を取っていた際、生徒との交際関係にあった疑いで自ら辞任したバンドゥ氏。フラー神学校側はバンドゥ氏を採用した際、「完全な悔い改めを示している」とカヴェナント神学校側に事前連絡をしていたという。

フラー神学校のホームページからは、すでにバンドゥ氏の教員ページは削除されている。なお同氏が働いているもう一つの神学校ミーチャム・スクールでは「バンドゥ氏は現在休職している。調査は進行中である」とコメントし、数週間以内に調査結果を報告する予定とのこと。

(翻訳協力=福島慎太郎)

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