桜美林大学(東京都町田市)の新しいキャンパスが2020年4月に誕生する。その起工式が15日、町田市の建設計画地で行われた。
旧・市立本町田中学校と同・本町田西小学校の跡地に建てられる新キャンパスは、延べ約2・2万平方メートル。演劇、ダンス、音楽、ビジュアル・アーツなどを学ぶ芸術文化学群が移転することになっており、中には教室棟、スタジオ棟、音楽棟、劇場・ホール棟などの施設が整備される。また21年には、劇場・ホール棟も建設される予定だ。
さらに、地域との共生を目指して、地域に開かれた中央広場や東側広場を計画しており、地域活性化の起点となる新たな街並みが形成されることになる。
起工式は、土橋敏良チャプレンの司式によって、キリスト教礼拝形式で行われた。「いつも喜んでいなさい。絶えず祈りなさい。どんなことにも感謝しなさい」(2テサロニケ5:16〜18)という聖句を通してメッセージが取り次がれたが、これは今年度の桜美林大学の年間聖句でもある。
続いて「起工の儀」として、日本の伝統に則った「鍬(すき)入れ」を行ったのは、古橋祐氏(古橋建築事務所代表取締役社長)、野村高氏(鹿島建設株式会社横浜支店長)、佐藤東洋士氏(桜美林学園理事長・学園長)、畑山浩昭氏(桜美林大学学長)。その後、佐藤理事長と野村支店長が「聖書定礎」として、桜美林学園の精神的基盤となる聖書を地中に収めた。
今回、新キャンパスが建設される広大な土地は、町田市から50年契約で借り受ける。挨拶(あいさつ)に立った佐藤理事長・学園長は、その感謝とともに、隣接する山崎団地地区の高齢化・過疎化を踏まえて次のように語った。
「新キャンパスが建ち、学生が集まることによって、地域の活性化につながれば嬉しい。学生が新たに飛躍できるキャンパスであるとともに、地域の方に愛されるキャンパスになってほしい」
同席した町田市の石阪丈一市長もこのように期待を寄せた。「この地域に若い人がたくさん訪れることが何よりもありがたい。これまでも桜美林大学の学生には団地活性化プロジェクトに関わっていただいているので心強い」