マイノリティ宣教センター(マッキントッシュ・デイビット、渡邊さゆり共同主事)運営委員会は7月7日、
同文書は、性的マイノリティを「後天的に生じたもの」「環境によって影響を受ける」などと説明した楊氏の講演が、1950年代、60年代の「研究」に基づいたものだと指摘し、「ここに表されていることとキリスト教信仰理解を同一視し、キリスト教はセクシュアルマイノリティを断罪している宗教であると感じた人びと」「セクシュアルマイノリティが置かれている生きづらい社会環境、差別意識の変革ではなく、マイノリティ側に問題があるとする言説に深く傷つけられた人びと」がいるとし、委員会として意見交換をし、「差別を内包するキリスト教信仰理解、表現、解釈、信仰実践を、課題としていく覚悟をした」と表明している。
文書「同性愛と同性婚の真相を知る」をめぐる意見交換から 旅の始まり
2022年6月13日に開催された神道政治連盟国会議員懇談会の席上で配布された冊子「夫婦別姓 同性婚 パートナーシップ LGBT――家族と社会に関わる諸問題」に収録されている「同性愛と同性婚の真相を知る」(楊尚眞 ヤン・サンジン=弘前学院大学教授)では、セクシュアルマイノリティについて「後天的に生じたもの」「環境によって影響を受ける」などと説明され、1950年代、60年代の家族理論の「研究」に基づき、母の影響により同性愛に「なる」、あるいは文化的影響により「なる」、セクシュアルマイノリティの権利主張に影響されて「なる」などと綴られています。この文書に触れた人びとの中には、ここに表されていることとキリスト教信仰理解を同一視し、キリスト教はセクシュアルマイノリティを断罪している宗教であると感じた人びとがいます。セクシュアルマイノリティが置かれている生きづらい社会環境、差別意識の変革ではなく、マイノリティ側に問題があるとする言説に深く傷つけられた人びとがいます。
このままではいられません。
マイノリティ宣教センター運営委員会は、当該文書をめぐって意見交換をし、セクシュアルマイノリティに対する差別を内包するキリスト教信仰理解、表現、解釈、信仰実践を、課題としていく覚悟をしたことを発信します。祈りという「非力」な霊的実践により、「私たち」の旅を始めたいと願います。
2022年7月7日
マイノリティ宣教センター 運営委員会
神よ
同性に性的魅力を感じるセクシュアリティをありがとうございます。
誰にも性的魅力は感じないセクシュアリティをありがとうございます。
相手のセクシュアリティに拘らず性的魅力を感じるセクシュアリティをありがとうございます。
同性との性行為を持つ人を
誰とも性行為を持ちたくない人を
身体的性と性自認の異なりを生きる人を
身体の性の転換を望む人を
身体の性の転換を望まない人を
…
人間を、さまざまなあり様にしてくださったことを
心から感謝したいのです。なのに。
セクシュアリティは人間の経験によって「なる」ものではあり得ません。
環境に影響され、セクシュアリティを生み出す力が、選べる力が
わたしにあるなどという思い込みを公言するとは
人間は、なんと傲慢で無知なのでしょうか。
なぜ異なりに人間は憎悪を向けるのかと、憤りと悲しみが吹き出しています。
癒してください。助けてください。
あなたが創造された多様なセクシュアリティを断罪し「男と女」にしてしまう人間の暴力に、
非暴力で抗い続けることができるようにあなたの異質な霊の力でわたしを包んでください。
憎悪に満ち、政治的で、断罪的言葉を斬りつけられる思いで読まされる
痛みを 憂いを 苦しみを
あなたはけっして見過ごされることはありません。
どうか。
イエス・キリストの名によって祈ります。
アーメン。