日本オープンバイブル教団関西教区の春季聖会が5日、神戸キリスト栄光教会(神戸市)で開催されました。コロナ禍でもあり十分な感染対策をしての開催となりましたが、午前(第1部)に約120人、午後(第2部)には約100人の参加がありました。
「神はすべての人が救われて真理を知ることを望んでおられます。」第一テモテの手紙2章4節の聖句より開催された聖会は、神戸キリスト栄光教会の菅原亘牧師による開会の挨拶と祈りをもって始まりました。賛美、福音漫才、福音落語、琴と舞踊(和の礼拝)と盛り沢山のプログラム。天満繁盛亭や神戸喜楽館の寄席でお茶子をされているプロがクリスチャンということで、聖会ではこの方がお茶子の奉仕をしてくださいました。
はじめに、今回の聖会のために、三田ホーリーチャペル重元勝行牧師、神戸栄光キリスト教会北山伝道師により結成された「ミルクボーイ」もどきの「ゴスペルボーイ」による福音漫才があり、テーマは聖書。それは聖書なのか?聖書でないのか?行ったり来たりの漫才。会場の雰囲気は一気に和らぎました。
続いて、粟田香恵とサウンズオブエデンが「Above all すべてに勝って」を賛美。男女各2人によるハーモニーが重なり、会衆の皆様も歌詞一つ一つに耳を傾けました。
落語部門のトップバッターは祝福亭一麦さんの古典落語「動物園」。高座に上がる際の出囃子はなんと一麦さんご自身によるギター演奏。曲目は「しあわせなら手をたたこう」。会衆も「手をたたいて」参加し、演者と観客の距離がグッと縮まったところで始まった落語は、トラに扮(ふん)した男の仕草に引き込まれ大きな笑いに包まれました。
琴演奏と日本舞踊による和の要素たっぷりのその名も「和の礼拝」。着物姿に身を包んだ3人の姉妹が、賛美にあわせて琴の音色と踊りが見事に調和され、古くて新しい賛美の形を見せていただきました。
午前の部を締めくくったのは、笑福音亭シオンさんによる「イースターを題材とした創作福音落語」。コロナ禍で経営が傾く魚屋の店主が、同じ商店街の中で「イースター」という名前のケーキを販売したことで爆発的に繁盛をしているケーキ屋があることを知り、なぜ「イースター」という商品名にすると売れたのか?イースターとはそもそも何なのか?という疑問を知り合いの牧師に尋(たず)ねて行くところから物語が始まります。分かりやすい設定と、軽快でテンポの良い関西弁の語り口に、会衆もイースターとは何であるかを楽しく知ることができ、聖書に触れるきっかけになったのではないでしょうか。
昼食をはさみ午後からは、会衆全員で賛美のひとときを持つところからスタートし、三木ホーリーチャペル森本恵子牧師、神戸キリスト栄光教会瀧本千春伝道師により結成された漫才コンビ「福音シスターズ」が登場。子どもの頃に耳で覚えた賛美を今一緒に歌ってみると、どうも合わない・・・実は間違えて覚えてしまっていたことをコミカルに笑いに変えていました。台本があるようで無いような、その場の空気を感じとりながらの漫才は、会衆を笑いの渦に引き込み、会場は大盛り上がりです。
この日は「子どもの日」であったことから、和の礼拝午後の部では、小さな可愛らしい2人の女の子も共演し、会場を和やかな雰囲気にさせました。そして、聖会の締めくくりとして、私ゴスペル亭パウロによる宣教落語「罪ゆるされた女」を最後に聞いていただきました。
姦淫の女がイエス様によって罪を許された場面を落語にすることで聞いてくださった方からも2000年前にイエス様がこの地上で歩まれた時代に自分もタイムスリップし、会場にいながら、まるでこの目で見ているかのような感覚を覚えたと感想をいただきました。場内「笑いあり涙あり」のまさしく「笑う門に救いあり」というテーマに即した宣教落語となったのではないでしょうか。
参加者からは、「笑いの中に福音が語られ、和の礼拝では日本の美が再認識されました」とか「楽しい時間はあっという間に過ぎてしまうということを久しぶりに感じました」などの声が寄せられました。また、「落語や漫才やから」と未信者の方をお誘いして4人で来られた方もいらっしゃいました。その未信者の方からは「教会・聖書と聞くと中々教会の敷居が高く入りづらかったが、落語や漫才ならと参加させてもらいました。楽しく聖書の話しをしてくれたので、よく分かったわ」と嬉しい感想をいただきました。
今回、未信者の方々の心に福音の種が蒔かれた聖会となったと全体をとおして感じております。どうか、この種が、根を張り、芽を出し、花を咲かせて多くの実が実りますように主に期待します。
栄光を主にお返しします。ハレルヤ。