るたー
わしも病弱じゃったぞ。
お腹が痛いのか。最近寒くなったから冷やしたのかのぉ。まあ大事にすることじゃ。
わしもけっして体の強い方ではなかった。子どもの時からいろんな病気にもかかったし、ひどいチフスにかかってうなされたこともあったのう。修道院に入ってからも厳しい戒律にストレスがたまったのか、耳鳴りやめまい、さらにはひどい便秘に悩まされ続けたぞ。
だが、わしの時代は黒死病といわれるペストが流行ったりして、今よりも次々と人が亡くなっていった時代じゃ。わしも弟を亡くしたし、結婚してからは愛する娘さえも亡くしてしもうた。でも、このわしは病弱ではありながらもなんとか63歳まで生きながらえて来たのじゃ。
そのようなことを考えると生きていることの大切さが身に染みるのぉ。「あいつらの分まで生きる」とか、カッコええこと言う気はないが、命あるものは生きる責任だけはあると思うんじゃ。できるだけ毎日を大切にしていきたいと思っとるぞ。