第93回選抜高校野球大会が19日、甲子園球場で開幕した。新型コロナウイルスの影響により、昨年は春、夏とも甲子園でのトーナメント大会は中止。2年ぶりの開催となる。神戸国際大学附属高等学校(兵庫)と、聖カタリナ学園高等学校(愛媛)の2校のミッショSENNンスクール が出場している。
開会式では、出場する32校のうち1日目に試合がある6校のみが甲子園を行進し、26校については、収録済みの行進映像がバックスクリーンに流された。そんな中で、仙台育英(宮城)の島貫丞(しまぬき・じょう)主将(3年)が、10年目を迎えた東日本大震災への思いと、コロナ禍で開催される大会に感謝の思いを込め、3分におよぶ選手宣誓を行った。
開幕試合で、北海道高等学校(北海道)と対戦した神戸国際大附属は、4年ぶり5回目の出場。延長戦突入で粘りの本領を発揮し、10回裏土壇場で逆転勝利を果たし、2回戦へと進んだ。
同校は、日本聖公会とは英国国教会の流れをくむ教会のグループで、立教学院、神戸松蔭女子学院、桃山学院、プール学院などが同じ系列の学院。聖公会の牧師である八代斌助師父により、1963年に神戸垂水の地に、全日制普通科の男子校として八代学院高等学校が創立され、68年には八代学院大学(現 神戸国際大学)を併設し、大学の名称変更に伴い、1992年に神戸国際大学附属高等学校と校名を変更した。聖書の「主を畏れることは知恵の初め」(箴言1:7)という言葉に相応した「神を畏れ」が建学の精神。
一方、聖カタリナ学園高等学校は、センバツ初出場で、第5日(23日)の第一試合に出場する。昨秋の県大会と四国大会の計7試合で、総失点数は11。投手を中心とした守りの堅さが接戦をものにする原動力となった。対戦相手となる東海大学菅生高等学校(東京)に対して、「ひるむことなく、粘り強く戦っていきたい」と小沢主将は意気込んでいる。
聖カタリナ学園は聖ドミニコ宣教修道女会を経営母体とし、1924年に愛媛県において初めてのミッションスクールとして出発した。現在では聖カタリナ大学及び聖カタリナ大学短期大学部の他に、高等学校3校及び幼稚園5園を設置する。
2年ぶりとなる今大会は、観客の上限を1万人とするほか、選手や大会関係者は事前にPCR検査を受けるなど感染対策を徹底して行われる。大会は休養日を含め13日間の日程で行われ、順調に進めば決勝は今月31日に行われる。