「善き女王ベス」は教皇とは仲が悪かったんです。

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◆1570年2月25日 教皇ピウス5世がエリザベス1世を破門

エリザベス1世は姉のメアリー1世からイングランド王位を引き継ぎましたが、カトリックに親しんだ姉と違い、カトリックから距離をおいてプロテスタント寄りの政策をとり、英国国教会を確立させました。そのことでカトリック教会と仲が悪くなり、1570年ついに教皇ピウス5世によりカトリック教会を破門され、その仲違いは決定的なものとなりました。

この時の「破門状」はレグナンス・イン・エクルスケルシスと呼ばれています。この「破門状」は異例のもので、カトリック教徒であることを否定しただけでなく、「イングランド国民はエリザベスさんの言うことを聞かなくていいよ!」と、イングランド王位の正統性まで否定するものでした。このことは各国の外交政策上の都合もあり、スペインなど他国の批判も呼び、この破門のイングランドに対する影響は限定的なものとなりました。エリザベス1世自身も国民から広く愛され、「善き女王ベス」と呼ばれるまでになりました。

それではまた明日。

横坂剛比古(MARO)

横坂剛比古(MARO)

MARO  1979年東京生まれ。慶応義塾大学文学部哲学科、バークリー音楽大学CWP卒。 キリスト教会をはじめ、お寺や神社のサポートも行う宗教法人専門の行政書士。2020年7月よりクリスチャンプレスのディレクターに。  10万人以上のフォロワーがいるツイッターアカウント「上馬キリスト教会(@kamiumach)」の運営を行う「まじめ担当」。 著書に『聖書を読んだら哲学がわかった 〜キリスト教で解きあかす西洋哲学超入門〜』(日本実業出版)、『人生に悩んだから聖書に相談してみた』(KADOKAWA)、『キリスト教って、何なんだ?』(ダイヤモンド社)、『世界一ゆるい聖書入門』、『世界一ゆるい聖書教室』(「ふざけ担当」LEONとの共著、講談社)などがある。新著<a href="https://amzn.to/376F9aC">『ふっと心がラクになる 眠れぬ夜の聖書のことば』(大和書房)</a>2022年3月15日発売。

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