ルーテル学院大学(市川一宏〔いちかわ・かずひろ〕学長、東京都三鷹市)の新しい学長に石居基夫(いしい・もとお)教授が選任された。学校法人ルーテル学院(松澤員子〔まつざわ・かずこ〕理事長、同)が10日、発表した。任期は2020年4月1日~2024年3月31日の4年間。
また、石居氏が校長を務めている日本ルーテル神学校(同)の後任には、立山忠浩(たてやま・ただひろ)氏(日本福音ルーテル都南〔となん〕教会牧師)が就任する。任期は2020年4月1日~2022年3月31日の2年間。
石居氏は1959年生まれ。東京都立大学、日本ルーテル神学大学(現ルーテル学院大学)、日本ルーテル神学校卒業。東京での牧会経験を経て、米国ルーサー神学校へ留学し、同校博士課程修了。神学博士。日本福音ルーテル教会牧師、デール・パストラル・センター所長。著書に『キリスト教における死と葬儀──現代の日本的霊性との出逢い』(キリスト新聞社)などがある。
立山氏は1954年、宮崎県生まれ。橋梁(きょうりょう)設計・施工会社に2年間勤務した後、日本ルーテル神学校に入学。85年に牧師となり、松橋教会(熊本県宇土市)、三鷹教会(東京都三鷹市)、東京池袋教会(豊島区)を経て、2015年から都南教会(世田谷区)牧師に就任。12~18年、日本福音ルーテル教会の総会議長も務めた。
ルーテル学院大学は1964年、「日本ルーテル神学大学」として創設された私立大学。96年に現在の名称に改めた。また、日本ルーテル神学校は1909年、熊本市に「路帖(ルーテル)神学校」として始まった。25年に東京に移転し、64年、4年制大学の日本ルーテル神学大学と2年制の日本ルーテル神学校のかたちに改組された。69年に現在地にキャンパスを移転。98年に神学校も4年制の各種学校に改組し、現在に至っている。
「ルーテル」とは、宗教改革者マルティン・ルターのこと。明治時代、ルターは漢字で「路帖」と書き表し、「るうてる」と読んでいた。人名の読み方は「ルター」と改まったが、この古い読み方が学校・教会名には残っている。