第69回ベルリン国際映画祭の授賞式が2月16日に行われ、エキュメニカル審査員賞を「神は存在する。その名はペトルニージャ」(Gospod postoi、imeto i’e Petrunija)が受賞した。
マケドニアには毎年、川に投げ入れた十字架を男たちが奪い合う宗教的な祭りがある。ところが、ペトルニージャがその十字架を手にしてしまったことで、ひと騒動が起こる。彼女は32歳独身で、大学で歴史学を学んだ才女だが、仕事はなく、母親と衝突ばかりしている。その祭りを取材していた女性記者が、「どうして女性が十字架を取ってはいけないのか」と問題視する中、ペトルニージャは逮捕されてしまうというコミカルで風刺的な作品。
エキュメニカル審査員賞は、国際的な超教派の映画協会「インター・フィルム」と、バチカンの教皇庁広報評議会の下に活動する世界カトリック・メディア協議会「シグニス」によって選出される。