WCC COP28に対立を「克服」し気候正義のための行動を呼びかけ

世界教会協議会(WCC)常議員会は11月8日から14日まで、ナイジェリアの首都アブジャで会合を開き、気候正義のための国連気候変動枠組条約第28 回締約国会議(COP28)の責任に関する声明文を発表した。

COP28は、11月30日から12月12日までアラブ首長国連邦で開かれる。「気候緊急事態にあるこの時に、COP28が、勇気を持って化石燃料産業や、人々と地球に対するその責任について取り組むことが不可欠である」と同声明文には記されている。「COP28は生ける地球の将来や、私たち共通の故郷、そして私たちの子どもたちや未来の世代にとって、極めて重要である」

この声明文は、気候正義をより脆弱で低所得な国々や社会に与えるよう呼びかけている。「これは、主により脆弱で低所得な国々が体験した、経済的及び非経済的な損失や被害のために、新しく追加的で十分かつ予測可能な資金を確保することを意味する。それは2030年までに1500億~3千億ドル(約2兆2650億円~4兆5300億円)に達すると予想されている」と同声明文には述べられている。「そのような資金が、気候による被害を受けた社会に利用できるようにしなければならない」

WCCはまた、COP28に対し、気候に対して脆弱な国々や社会に気候変動の影響に適応するチャンスを与えるような気候資金を、迅速に届けるよう呼びかけている。「最低でも、このCOPは『グリーン気候資金』のために、年ごとに1000億ドル(約1兆5100億ドル)を提供するという約束をかなえなければならない」と、同声明文には記されている。「そのような資金は、必要に基づいたもので、必要とされる規模で、そして融資ではなく無償という形でなければならない」

(エキュメニカル・ニュース・ジャパン)

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